休みの昼。


鼻風邪を患って、

顔が重だるく


体もしんどい感じの中、

昼ごはんを作るためにノロノロと台所へ。



なんとか作ったナポリタン。


家族に出して

いただきます。


テレビを見てニヤニヤしていた夫が

ひとくち、ふたくち、

何口か食べて

おもむろにタバスコをナポリタンにかけた。


隣の息子がそれを見て、

「父、おいしくないからそれかけたの?」

と声をかけた。


それに対して夫は

焦ったように

「違うよ、美味しいけど、

もっと辛い方が美味しいかなーと思ってかけたんだよ」

と話していた。


ふーん、とそれを聞いていた私。


私に向かって、

美味しいよ、ってまだ言ってないけどな、と思いながら

いつ言うのか待っていた。


しばらくして、

思い出したように

私に向かって

「美味しいです」

と言った夫。


うん、と素っ気なく返事をした後に

やっぱりモヤモヤして


「テレビ見てニヤニヤする前に言って欲しかった」

と伝えた。


そのあと、夫はすごく不満気になり

フォークを置いた。


その様子を見て私は

なんでそっちがイライラすんだ、と

思ったけれど


今のって、私、どうなんだ?

と振り返ってみる。


そうしたら、

私の中にマイルールがあると気づいた。


誰かが作ったご飯を食べたら

すぐに、

「美味しい」と伝えないとダメ、

というもの。


だから、夫が

食べてすぐに「美味しい」と伝えてくれなかったから、腹が立ったんだ。


でも、それは私の勝手なマイルール。

思い込み。


夫にも強要するのは違うよな。


それに気づいて、

ああ、夫は

私のマイルールを押し付けられて

嫌な気分になったんだ、とわかった。


しかもこのルール、

なんだ?


別に食べてすぐ相手に美味しいと

言わないといけないこと、ないよな?


作ってくれた人に

失礼だから、

と思って、

ずっと正しいことをしていると信じて

適用し続けてきたルール。


そして私は

このルールに

締め付けられてきた。


急いで言わないと、

相手を良い気分にさせてあげないと、と。


あ、これってきっと、

母親の機嫌取りをしていたから

生まれたルールだ。


お母さん、ご飯美味しいよ、

だから笑って!

って。




夫の機嫌取りをするわけではなく、

気づいたことをそのまま夫に伝えた。


「あなたがいつ美味しいか、言うのなんてあなたの自由なのに、強要させてごめん。

私が、食べてすぐに美味しいよ、って言わないといけないって

自分に課していたから、言ってしまった。」


そう言った途端、

泣きそうになった。


そうなの、私、

そうやって振る舞わないとダメだと思って

ずっと、そんな風に生きてきたの。

しんどかったの。

やっと、わかってくれたんだね。


そう言う思いが湧いてきて、

胸が熱くなった。


あ、私いま、

癒された。


と思った。


モヤっとした瞬間は

私が仮面をつけた瞬間。


どんな思い込みに囚われてるのか?


湧いてきた気持ちに反応し過ぎず

自分の気持ちの深掘りをしたら


私の思い込みに気づける。