他の事業所の利用者さんからの情報や、
サービス事業所の担当者さんから、

必要なサービスを希望しているのに、
ケアマネジャーさんが動いてくれない、
という話は時々聞きます。



ケアマネジャーの仕事を簡単に言うと、


①利用者の情報収集、課題分析(アセスメント)

②必要な方に必要なサービスの提案

③居宅サービス計画書(ケアプラン)の作成、交付

④毎月サービス利用が効果的に
行われているか確認(モニタリング)


といった内容になります。これに伴って
必要な手順や書類の作成などが義務付けられています。

これがまた必要書類の多さと言ったら、、、


例えばデイサービスを新たに利用したいという場合の
ケアマネジャーの動きについてお伝えします。

①訪問してアセスメントを行います。

聞き取るべき23項目を網羅した
アセスメント書類を作成します。
アセスメントは聞き取るだけでなく
分析が重要です。

②希望に沿うデイサービスの提案をします。

そこで了承されればデイサービスと具体的な
利用曜日の調整をしますが、希望する曜日が
空いていない、送迎ルートが無い、
本人と家族の希望がまとまっていない、
など、うまく行かない事があれば調整出来ません。
デイサービスの探し直しです。

また、介護保険は自立支援という視点で
利用されるものであり、自立を阻害する内容で
あればそもそも利用は出来ないということになります。

③利用するデイサービスが決まったら、
計画書原案作成し、本人、家族、
デイサービス担当者と担当者会議を開催し、
計画書を交付します。
担当者会議の要点の記録を作成します。

④実際にサービスの利用が開始されてから、
効果的に利用ができているか、
ケアプランの短期目標の達成状況はどうか、
本人、家族の生活に変化は無いか、など、
モニタリングの状況を記録に残します。



これだけの内容を、
35人の担当利用者を抱えながら
行うように定められています。

限りある介護保険をいかに使うのかは、
ケアマネジャーに託された
非常に重要な事柄なのです。


また、説明能力も
ケアマネジャーの持つべきスキルの
重要項目の一つです。


無駄なサービス利用により介護報酬が増加すれば、
それは次期介護保険料の増加となり、
被保険者全体に負担を課す事になります。

なぜそのサービスが必要なのか、
なぜ必要でないのか、
これが説明出来なければいけません。


何もしてくれないように見えて、
実はこれだけのことをしています。
(しているはず)

ただ、このうちのどこかでつまづくと
サービス利用につながらないし、

納得のいく説明能力がケアマネジャーに無ければ
本人、家族とケアマネジャーの関係は

良いものにはならないかも知れません。


それでも、縁あって担当になったケアマネジャーです。
関係は少しずつでも改善して行けると
良いのかなと思います。



本人、家族としては、
ひとつひとつの疑問を率直にケアマネジャーに聞く。

ケアマネジャーとしては、
聞かれて分からない事はそのままにせず
持ち帰って確認してお伝えする。

という、お互いの、相手への誠実な態度が
お互いの信頼関係構築に大切なことだと信じて、

今日も張りきって訪問へ行ってきます。