ハッピーとコロン | sabのゆったり茶館

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高橋留美子作品には、少年・青年マンガを問わず、魅力的なジジババが登場します。

うる星やつらのチェリー(錯乱坊)、めぞん一刻のゆかり婆さん(五代裕作の祖母)など、クセの強い、それでいて魅力的なキャラになっています。

そうした、お茶目で扱い辛くても、滋味のある人生の先達として、最後は味のある老人、として描かれるパターンが多かった?ように思うのですが、そうしたジジババ像をぶっ飛ばすのが、らんまの八宝斎。

その鍛え抜かれた格闘技と体力で、若い娘の水着・下着を盗みまくり。

これはある意味、オトコの色ボケの権化。


なおかつ邪悪で、次々とらんまに要らぬ面倒をかける。


それに対し、中国娘シャンプーの曽祖母として登場するコロン婆さんは、賢者的位置づけ。

邪悪なハッピー(八宝斎)とコロン婆さんは、実は中国で過去にいきさつが。



ハッピーの思い出と、コロンのそれの対比が笑える。



すべて©︎高橋留美子/小学館

https://books.rakuten.co.jp/rk/5663ef4056bb37b1a4367f782aa54af3/



コロン婆さんは、ひ孫のシャンプーとらんまを結びつけようと画策しますが、さほど無理強いするわけではなく、危地のらんまに様々なアドバイスをしたり、技を伝授したりします。


そういう意味では、常に三枚目でしかない師匠格のらんまの父や、許嫁あかねの父よりも、本当の意味でのお師匠でしょう。


ハッピーとは大違い。



らんま1/2を読んでいた頃は、自分がジジイになる頃なんて、想像もしていませんでしたが、だんだん八宝斎の年齢?に近づいてくると、また違った見方になります。


とんでもないヒヒジジイも、またひとつの人間の姿なんだな、と。




もちろん下品で猥褻、やらしい奴ですが、だんだんその描写が可愛くなってきます。


もちろん、邪悪なだけでは文字通り話にならないので、高橋留美子流の解釈なのでしょうけど。


この色欲の権化、八宝斎を、とんでもない迷惑なヤツ、と思いつつ、なんとなく共存しているルーミックワールドが、えもいわれず居心地が良い、のですね。


実際、こんなのがそばに居れば、はた迷惑でやってられないですが。(私も数年前、職場の訴訟沙汰に巻き込まれて苦労しました。)


自分が高齢者に近づくと、こんな作り話が、なんとなくうらやましくなるのですね。




ハッピーにコロンと逝きたい!


寒いギャグですな。




(^_^)☆