最近、美術館、博物館に行けてません。
お寺の宝物館には行きましたが。
フェルメールは、大阪市立美術館の、前館長の時からこだわりの画家。
天王寺駅から美術館まで、公園横にフェルメールの小道と称する遊歩道を作ったぐらい。
個人的にフェルメールにこだわりはありませんが、この「読書」(手紙ですが)は近年、洗浄によって壁のキューピッドが浮かび上がって話題になりました。
つまり、かねて指摘されていたように、手紙は恋人、あるいは恋に落ちる相手からのもの、という説を裏づけるもの、とされているからです。
以前の、壁を薄暗く塗りつぶしていた時の方が、女性に当たった光が強調されて、手紙をもらった驚きとドラマが一層際立つ演出だったように思います。バロック絵画ですね。
つまり、壁を薄暗く塗りつぶしたのが誰だか分かりませんが、相当センスがある、ということ。
ひょっとしてしたら、画家自身が塗り直したんじゃないかとも、思ってしまいます。
今の画面は、図像の意味は取りやすくなりましたが、説明的過ぎて、画面が少しゴタゴタして見える。
これが旧状。
wikipediaより
どうです? すっきりして、女性の心理に思いを馳せやすくなったと思いません?
美術品、特に絵画は、修復や補筆によってずいぶん印象が変わってしまいます。
それで良く見えれば、まぁマシですが、悪くなってしまったら、不幸ですよね、その作品や作者にとって。
残念ながら、前者よりも後者の方が圧倒的に多いのです。
だから絵を見る時には、第一印象を大事にして、少しでも不自然なところ、意味不明な箇所があれば、なぜだろうと思うことが大切です。
素人だし分からんわ、と放り出したりしない方がいい、ということですね。
ま、どうでもええわ、と言われてしまうとそれまでですが。
ということで、ちょっと行きたい、展覧会です。
(^_^)☆