昨日、帰り道で昭和っぽい飲屋街を発見。
お隣の飲み屋の敷地と変わらない広さに、真ん中に通路、左右に推定四畳半〜六畳敷程度の狭い飲み屋が密集。
あけ美とか、面影! 昭和のスナック、小料理屋ですね〜(^。^)。
よく見ると二階の窓には出入り口!
酔っ払いが開けたら落ちるのでは、と要らぬ心配。
ここは、リド飲食街という、その筋では結構有名なレトロ飲屋街だそうです。
リド、というバタ臭い名前が気になって、勝手に調べてみました。
リド、Wikipediaでは3つ挙げられています。
1 イタリア、ベネツィア市の島の名前。
2 フランス、パリにあるキャバレーの名前。
3 ドワンゴ・KADOKAWA等によるバーチャルキャラおよびバーチャルアニメ制作会社。今年4月にたった4ヶ月で閉鎖。
3は、チェコ語で“人間”を示すリド(lidé)が語源とのことで、ちょっと違う。なによりもリド飲食街の方が圧倒的に古い!
ということで、あやしいのは1と2。
飲み屋ということでは2のキャバレーが近いけれども、場末の立ち飲み屋街と、100人以上収容できるレビュー劇場の大規模キャバレーとは、格が違いすぎる。
で1番。リド島は、リード・ディ・ヴェネツィア (Lido di Venezia)。
ベネツィア本島に隣接する、長さ12km、幅1-2kmの細長い島で、本島とともに観光地ベニスの一翼を担う島とか。
リド飲食街が、ウナギの寝どこの京町家街に、真ん中に細長く通路を設けているところなんか、リド島の細長いイメージに近いかも。
しかもリド島は、なんとあの「ベニスに死す」の舞台となった島とか!
そう言えば映画中、タージオが浜辺を遊びまわり、アッシェンバッハがそれを眺めるシーンは、ベネツィア本島では考えにくい。
白浜が続くという、リド島こそふさわしい!
ベニスに死すは、1971年に公開された、言わずと知れたヴィスコンティの代表作。
当時、一斉を風靡し、ビョルン・アンドレセンはチョコレートのCMにも引っ張りだされました。
リド飲食街は、ほかのネット記事によれば60年は歴史があるそうなので、50年ほど前に流行したベニスに死すにかぶれた、映画好きが名付けたのかも(^。^)。
なんたって当時はまだ、全共闘世代の時代。
70年代安保闘争やら東大安田講堂封鎖とか、学生運動華やかななりし頃。
ビンボー学生、インテリかぶれは、こぞって安い居酒屋で理想を語り、芸術論を戦わせていた頃。
大貫妙子の「若き日の望楼」では、パンとワインで夜明けまで語りますが、それはパリの話。
京都では、安い居酒屋ですよ!
そんなイマジネーション、妄想が広がるネーミングですね。
(^_^)☆