我が家の高校生・次男は補習と部活で忙しく、終業式後も弁当を持って学校へ出かけていた。

 

夜は塾へも行き始めたので、遊ぶ暇はない。

 

その塾の帰りに駅でデート中の知り合いの同級生にばったり会い、気づかぬふりでやり過ごそうとしたけど声をかけられたので、3人でおしゃべりしながら帰ってきたのだそう。

 

「デート中なら、僕に声なんか掛けないでほしいわ。なんかこっちが気まずいわ!」とぼやきながらも、

「僕、一人だったから寂しい人だと思われたかなあ」と顔を曇らせた。

 

 

 

ようやく補習も部活もなくなった土曜日の朝の6時。

 

「朝一番で映画見ることにした!」と言って起きてきた。

 

そしてシャワーを浴びてひとりで出かけて行った。

 

夏休みになったというのに、それまで学校と塾しか行ってなかったので、急に遊びに行きたくなって、前日の夜、電車の時間や上映時間を調べて準備したのだそう。

 

一人で行動すると“(ひとり)ぼっち”と言われ寂しい人と思われるらしいから、誰かに遭う確率の低い朝にでかけたかったらしい。

 

高校生の男子でもそんな風に人目が気になるんだなぁ。

 

 

少し前にも次男は、高校の先生に勧められて急遽大学のオープンキャンパスに出かけて行ったのだが、この時もほかの同級生たちが部活で都合がつかなかったりした中、自分は一人でも行きたいと思ったらしく、都合をつけてさっさと出かけて行った。

 

決して友達がいないわけではないのだが、誘い合ってお互い都合のいい日時を決めたりすることが面倒くさいらしい。

 

だけど、Pちゃん(父親)に次男が一人で出かけたことを報告すると必ず

「あいつ、友達がいないのかな」と心配する。

その挙句、“ぼっち”と思われることをすごく嫌っている次男に

「一人で行ったの?」「誰かと一緒じゃないの?」とわざわざ聞いたりするから当然のことながら次男にすごくうざがられている。

 

確かに親としては、自分の子がたくさんの友達と楽しい学生生活を送ってくれるのが理想的だし、いつも一緒に行動してくれる友達がいると思えば安心ではいられるけどね。

 

私は自分が高校生の時、一人で映画を見たり、一人で行ったことのない場所へ行くのはとても勇気のいることで、躊躇したり、不安で出来なかったりしたので、自分のやりたいことをすぐ行動に移すことのできる“ぼっち”君は、度胸のある人であり、けっして寂しい人ではないと思うし、その行動力を羨ましいとも思う。

 

だから誰の目も気にせず、正々堂々、自分のやりたいと思ったことをやり遂げる人になってほしい。

 

そういう人ならば、“ぼっち”だろうが何だろうが全然素晴らしいと思うよ。