ケニアのモンバサにもう1か月ほど滞在しているが、パラパラしたご飯に、野菜の煮込みなど乗せて、皆、器用に手で食べている。このパラパラ米は、バスマティ・ライスと呼ばれており、ケニアでは、殆どが輸入に頼っている。慣れてくるとおいしくなってくる。気候風土に合っているからであろう。

バスマティあるいはバースマティーとも呼ばれるもの(英語: Basmati‎)は、イネの品種の1つ。長粒種に属し、繊細で優れた芳香で有名な香り米である。バースマティーという名称は、「香りの女王」というヒンディー語に由来する。

バースマティーは、インドとパキスタンで何百年にも亘って栽培されてきた品種である。ヒマラヤ山麓で生産されるものが最高の品質であるとされている。なかでも、パキスタンから北インドのヒマラヤ山間部のデヘラードゥーン地方にかけて栽培されるスーパー・バースマティーと呼ばれる優良品種は、バスマティの中でも最も優れた品種である。バースマティーから収穫された米で最も良いとされるのは、精米し販売されるまでに数年間の熟成期間を経たものとされる。

バースマティーの米粒は極めて細長く、調理工程においてさらに細長くなる。米粒はしっかりとしており、調理しても粘り気が出ない。この調理に要する時間はおよそ20分程度である。含まれている澱粉(でんぷん)の比率が他の品種に比べて多いため、一般に調理前に澱粉を洗い落とす。調理前に30分から2時間程度水につけておくと、米粒が砕けにくくなる。北インドでは、ビリヤニなど米を用いたご馳走料理にはバースマティーが特に喜ばれる、とのこと。