その容姿は
別れた時から
くらべると

随分変わっては
いましたが

欲の魂は
一目で目の前に
居るのが

あの
愛の魂だと
分かりました

でも
どおして
神様でも
叶えられなかった
事が
起こったのでしょう…

そこには
こんな
もう一つの
事実がありました

********


持てる全てを与え
欲の魂の前から
消えた
愛の魂は

次の世界へと続く
遥か彼方の境界を
漂っていました

もう
なにも
あげれない


いよいよ
愛の魂が
転生の門を
潜ろうとした時

この世で
一番愛おしく

悲しい音色が
聞こえて
きました

それは
自分の名を
呼び続ける
欲の魂の声でした

その声は
愛の魂の心を
激しく揺さぶり
共鳴させ

一番
大切な事を
気づかせました

たとえ
あげる物が無くても

一緒に居れる
時間を
大切にすれば
よかった

なにより
何かを犠牲にした
愛なんて
あるはずも無かった

愛の魂の中に
はじめて

純粋で
強い
欲が生まれました

もう一度
逢いたい


愛の魂は
その声のする方向へ

理コトワリを
遡り
飛ぶように
走り出しました

出来るか
どうかなんて
未来を
案ずるより

今を
精一杯に
生きる事

その先に
自分を愛するって
事が
待っている

理コトワリ
に背いた者への
逆風が愛の魂を襲います

愛の魂を
襲ったのは
無の嵐

全てを無に還す
凄まじい奔流

何度も転び
手を地につく内に

愛の魂の
両の手は
脚に変わり

身を守る為に
全身は毛で覆われました

魂は削られ
寿命は
たった十数年に
減り

声は枯れ
言葉すら
失いかけた時

やっと
欲の魂の元へ
たどり着けたのです