めし、食いねぇ。 | 漁師,ぴんぴん物語 EpisodeⅠ

めし、食いねぇ。

今日は飯の話。


そう、飯。それは口にしないと、たまにクラクラ、眩暈がし、時に一日以上口にしないと、幻覚のようなものすら見えてきてしまうもの。しまいには、手がぷるぷる震えてくる。手が震えてくると、それが妙にくすぐったいような気もするけれど、何か微妙に気持ち悪い。いや、普通に気持ち悪い(この気持ち、分かる人、あなたはステキな生活リズムの持ち主です)。


そう、飯を食わないと一日頑張れない!時に旅に出たり、帰省したりすると、しっかり三食食べる。朝・昼・夜、本当に立派だと思えるくらいの「きちんとした生活」。そしてしっかり三食食べると、不思議と一日しっかり頑張れる。睡眠時間が少し短くても、体力が出てくる。そう、やっぱ飯は食べないと。


本題に戻そう。飯はしっかり食べないといけないけれど、しっかり食べ過ぎても良くない。その実践例が俺の腹。かわいい腹。立派な腹。この腹が育ちすぎたのも、どこぞの国の飯のせい(否、性格には飯に付いてくる飲み物=ソジュ・メクチュのせい)だった。まだ覚えている。というか、忘れられん。某国に留学していたとき遊びにきた人に、会って最初の行動で、俺のかわいい・・・否、可愛げの無い「腹」をむぎゅ~~っと、つまれたことを。


さて、今日は、その某国のご飯のお話。

前回はモンゴル料理だったけれど、今日は韓国。


結構ポピュラーな料理だが、意外と日本ではそこまでポピュラーになってないはずの食べ物を挙げてみたい。もし知っていたら、流す流す・・・。


tattoritan

『タットリタン』


恥ずかしいことに、友だちに教わるまで半年以上、この料理を知らなかった。非常に一般的な料理の一つ。とにかく辛い。劇的な辛さを誇る。韓国料理には欠かせないゴマの葉が結構な量入ってくるが、自分は少し苦手だった(苦笑)でも、その辛さ・・・でも韓国料理での紹介では欠かせない一品に思える。


putetige

『部隊(プテ)チゲ』


昔、朝鮮戦争の頃、食糧難に喘いでいた一般市民が、米軍の配給品であったハムを、野菜や麺とともに煮込んで味付けしたのが始まりとされ、「部隊」の名がついた鍋。とっても安くて、単純な味である。でも適度な辛さが美味しい。とにかく「ご飯」が進む。まぁご飯が進むのが韓国料理の常であるが、とにかく進む!ビールなんて無視!(でも飲むけど)。とにかく、ご飯食え喰えクエと。自分と向かいに座っていた友達A(写真)とは、ともにご飯10杯食って、二人ともステキなお腹に成長した。持つべきは良き腹友達。安くて太る素だけれど、月に二度くらいは食べておきたいものだった。おそらく一番簡単に作れる鍋かと思えるので、今度朝鮮したいものじゃ。


cchimtark

『チムタク』


日本ではほとんど見かけないが、渋谷にお店があるという情報を聞く、鳥鍋料理。どうやら昔日本でタッカルビが流行った頃に、これも流行ったという一部情報も聞いた。この料理(も)辛い。でもこの香り。忘れられない。鳥、ジャガイモ、にんじん、ねぎ、春雨が入り・・・辛いといっても、甘辛い。その甘辛さが絶妙!そう、だから食べやすい。恐らく日本人の口、特に辛すぎるものはダメな人でも、その甘辛さに惚れるだろうと思われる料理。そういえば、お店で扇風機の風にあたりながら、その甘辛さにみんなで汗ばみながら、この料理突き合って、だべってた頃を思い出す。やっぱ韓国料理の醍醐味って、みんなでだべりながら、料理突付きあって、食べることなんだよなぁ。これ、今、自分が一番食べたい料理。

tenjan

『テンジャンチゲ』


あまりに日常のご飯過ぎて、一々紹介するな、と思うかもしれない。キムチチゲと何が違うの?とか思うかもしれない。しかし!あなどることなかれ。これは絶品の絶品。韓国人はこげなものを普段から食べているのかという、脅威すら感じた一品。韓国に行って、初めて「韓国来てよかった」と思わせた一品(誇大)。テンジャン=味噌であるが、味噌鍋は中に豆腐からアサリ、豚肉にかぼちゃ、青唐にたまねぎといたって一般的な食材だが、その味噌の出すエネルギーの素晴らしいこと!!


食べ方は、いつもの韓国料理らしく、ご飯に載せて食べるがよい!え?味噌鍋でご飯じゃ、ネコマンマ(猫飯)じゃねーかだって?!ドアポ!ネコマンマと一緒にするな!(そんな私は厳格なネコマンマ反対論者)。


ちなみに、お薦めのお店は、ソウル中心部に在る、鍾路三路の、ある「角」にあるお店。詳しくはガイドブックを見よ!恐らく書いてあるはずだ。なんせ日本人が多いだけじゃなくて、韓国人までもが並ぶ!韓国人が並ぶなんて、珍しい光景があるほどの店。それは、すなわち認められた味を指す。


ところが、ある韓国人友人と一緒にいったら「ここより美味しいとこあるよ」と。連れられていくと、高級なテンジャンチゲのお店。確かに美味しいが、なんか違う・・・やはり人によりけりなのね・・・でも、また違う美味しいテンジャンチゲのお店もあるはず!ぜひMyテンジャンチゲチプ(店)をお探しなされ。



そして、やはり、最後はデザートといこう。

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『パッピンス                before

and after』

pappinsu2


既に日本に入ってきていると聞くこともあるので、知っている人も多いかもしれないし、何を今更と思うかもしれない。だけど、一応書いておきたい。上の写真を見て分かりにくいかもしれないが、アイスクリームの下に果物やあずき、お餅が入っていて、その下にカキ氷があるという、つまり「韓国版カキ氷」。しかし、それも巨大!左の写真はたしか4人分。これより大きいものもある。


見て分かるとおり、そう、ここまで韓国的なの。みんなでスプーンでつつき・・・いや、つつく前に、まるで「競うように」混ぜる混ぜる混ぜる!(いや、競ったのはうちらだけだったのかもしれない笑)。その結果が下・・・


その結果は言うまでもなく、自分の周囲では賛否両論。もちろん、留学組は初めての時は抵抗感あったわけだが、郷に入れば郷に従えごとく、慣れるもの。でも見た目重視から入るタイプの人には、当然「汚らしい食べ方」っていう食べ方だった。それもそれで、分かる。だってご飯って、色や状態など、見た目大事だもんね。


例えば・・・


susi kuine


こんな寿司、誰も食べたくなかろう。

それだけ食べ物は見た目が大事だってことだ。


話戻すと、さきほどのカキ氷、味はおいしいと言っておきたい。お店によりけりなところがあるので、無難な路線いくなら、韓国行った時に「パッピンスで有名なところ」といえば失敗はないはず。


このカキ氷見ると懐かしい気持ちが湧く。


ひとつめ、このアイスに7個くらい小さなお餅が入ってるのだが、混ざっこすると当然どこにあるかなんて分からないわけで、よく、みんなで探しあっこしたりした。食べれないでふて腐れてるアホもいた(笑)


ふたつめ、また夏到来で、どうしても食べたくて、みんなで行った時、お店に行ったらカップルだらけ・・・そして俺らは男だらけ(笑)当然「何あれ。きも~い」みたいな青い目で見られたわけだった・・・。


みっつめ、ワールドカップで、韓国代表がベスト8でスペインと戦った日、俺は試合を韓国人の友だちと一緒に、ある飲み屋で見た。そして、韓国代表はスペインに勝ち、ベスト4へ。そんな勝利に、ソウルの街は道路という道路が無法化し、「勝手に」歩行者天国化したくらい、みんなが花火を飛ばし、叫び、歌って、吠えていた。


そんなときに、パッピンスのお店に入ったら、白が基調でデザインされてるそのお店の中が、赤一色じゃない!それはなぜなら、サポーターたちが同じTシャツを着ていたから。


reds


このTシャツ知っていますか?当時日本でもTV報道で見た人も多いと聞きますが、そう、これは韓国のサポーター=韓国国民とそれに同化した留学生(笑)が、韓国代表応援時に、皆揃ってきていたシャツです。街ドコへ行こうが、否、普段着で、否、寝巻きで(笑)、どこかしこでも見かけたTシャツです。本物Tシャツがあったのに、いつのまにか街に存在するシャツのほとんどがコピーモノと化したTシャツ(笑)


そう。これをみんな着ていたので、店内が赤一色だったわけだ。ところが彼らがじろじろ私たちを見てきた。そう、なぜなら、俺は飲み屋での韓国代表応援する場に「立派な抵抗感」から「白いシャツ」を着ていたからだった。当然、「何お前、非国民」みたいな目で見られる。試合中ならほとんど試合に熱中して俺なんかに気がつくことなかった人々も、こんなパッピンス屋の狭い空間で試合後ときたら・・・ちょっとさすがに脅迫感というか圧迫感を感じましたね(笑)これで日本代表ユニなんて着ていようもんなら、どこへ干され、流されてたか(笑)



さて、俺はまだ食べていないものが多いし、まだまだ分かっていないことも多い。その他に食べた料理、例えば韓国ソウルから南へ向かった全州で食べた「豆料理」など、辛くない料理で味が深いものが、他にも非常に多いのだが、それらについては今度の機会に紹介することとしよう。


そう、まだまだ分かってない私に対し、この前こんなことがあった。学校の韓国語学の先生と話していたとき、「●●さんはどういうの、あっち(韓国)で食べていたんですか?」と聞かれたので、「これこれ」と言っていたら「安物だらけですね」と言われた・・・ 


・・・授業中にみんなの前で言わんでも良いじゃんか・・・ってか、学生なんだし、そんなん当たり前じゃんか(苦笑)けっ。でも安物だって、旨いもんは旨いんだよ!(ちなみに、今回載せたご飯は、ほとんど安い・・・笑)



・・・でも高いのは、やっぱそれはそれで格別な味なんじゃよなぁ・・・。


さて、なお次の海外な生活・料理編は、フィリピンで食べた飯でも書くかもしれないし、書かないかもしれない。それは全くもって気分次第、研究計画調べモノの進み次第(笑)