外から眺める人間の世界~傍観と主体のはざま~
(2005.5.25修正版 タイトル及び内容一部修正)
今日はくたびれモード。
田舎暮らしの私が久しぶりに都会に出たものだから、
もう、その人ゴミに圧倒されて。明らかに人ごみの中にある
流れに乗れていってない自分を発見したのが、唯一の収穫か。
さて、今日はそんな中で、ふと思い出した映画のお薦め。
でも、あまりに昔に見た映画なので、ちょっとコメントが
しっかり書く自信が無いので、「もう一度見たい映画」って
位置づけで記事を書きたいと思いますネ。
~ベルリン・天使の詩~
ベルリン・天使の詩、という映画があります。
監督はヴィム・ヴェンダース・・・聞いたこと、
ある人もいることでしょう。知っている方は
「ブエナビスタソシアルクラブ」という映画で
ご存知な方も多いのではないかな?
本作品は1987年のものです。
では、簡単なあらすじを・・・
「天使」は、時に人間が作った「勝利の塔」から地上の「人間」を眺め、
そして、時に地上に降り、「人間」に癒しを与えようとします。
でも、「人間」には彼の姿は見えません・・・そうした中で天使がもつ悩み・・・
それは自らもつ「傍観」という性質と、人間たちがもつ「主体」という性質との
はざまにあるものであり、それに気付き、そして揺れ動く彼が「ある決心」を
することになります・・・
本作品では古きベルリンの街並みを映し出します。
戦後の廃墟となった一面を持つベルリンの姿、東西分断の拠点となった
「壁」を持つベルリンの姿を背景とする中で、ある「天使」が人間と触れ合い、
そして「ある決心」をするという過程を静かに、切なく、また暖かく描きます。
私は、別に特定の宗教を信じているわけでなく、また天使の存在を
信じているわけではありません。ただ、この映画を見ていて、なぜか
癒される自分を感じました。天使がいてもいいな、と思えた映画でもありました。
この映画の静さ、切なさ、暖かさを感じさせてくれる表現の一つに、
モノクロとカラーの変化が挙げられます。これは「あること」を意味するのですが、
そうしたことが映画の表現を豊かにしているのではないかなと思います。
ところで、この映画の出演者には、意外なスターも出てきます。
そして彼は映画の中で非常に重要な役割を果たします。さて、それは誰か。
それは見てのお楽しみにしましょう。
本作は続編がありました。「時の翼にのって」という題名のものです。
そうですねぇ・・・出てくる人たちも同じなんですけど・・・どうも心に
びーーんってくるものがなかった。ちょっとメッセージ性に弱かったのでしょうか。
最後・・・が気に入らなかったのかな。そんな記憶もあります。
さて、いま一度、ベルリン天使の詩と時の翼にのってを見直してみようかな。
みなさんも是非見てみてくださいね。☆☆☆☆☆
ところで、リメイクは当たらない、これは比較的「通説化」した命題です。
本作のリメイク作品もあるのですが、私はお薦めしません(苦笑)
理由はなぜかって?下の写真を見てください。これがリメイク作品なのですが
なんかねー(笑)N.刑事のせいかな・・・恵.羅井安のせいかな・・・
とにかく、お薦めしません・・・情緒ってのかな・・それが・・・無い(苦笑)
ま、まず「ベルリン~」から見てください。


