また訪れたい場所②~中朝国境編~ | 漁師,ぴんぴん物語 EpisodeⅠ

また訪れたい場所②~中朝国境編~

②中朝国境編


また訪れたい場所、今日は中朝国境の、ある二つの場所を

紹介したいと思います。

(ⅰ)図們


中朝国境・・・そこは、何かと数年前から騒がしくなりました。

今ほど騒がしくなったのは2002年の拉致や脱北者の問題が

注目された頃からでしょう。


その2002年の小泉首相の訪朝の前の月、

2002年8月に中朝国境を旅したことがあります。


その際、私は、韓国東海岸にある束草という港からの船で

ロシアの港、ザルビノへ向かい、そこからバスで数時間かけて

中国へ向かう方法で中朝国境へと向かいました。


ところで、経由地ロシア・ザルビノという小さな港町は辺り一面、湿原世界。

360度地平線の広がる湿原はとても美しく、感動的です。


そこから、数時間走り、中露国境を越えると、まもなく

左手に川が見えてきて、その川の後ろには

「草木の生えてない」山や丘が見えてきます。

これが「中朝国境」、すなわち、テレビでよく川を渡って

国境を越えた、の「川」こと、豆満江です。


豆満江沿いは、テレビで聞きし如く、浅い川が続きます。

脱北者が簡単に渡れるというのも、よく理解できます。

その裏の「草木の生えてない山と丘」は、話に聞くと、

森林伐採のための末路とのこと。エネルギー不足などの

理由から、森林を炭などに転用するため森林伐採をせざるをえず、
そうなるというのは、昔行ったことのある、

他の某開発途上国を思い出させる光景でした。


中ロ国境を超え、また豆満江沿いを走ってから数時間後、

ある大きな町に着きます。中朝の一大玄関口「図們」です。

図們は朝鮮族が多く住む町。中国語だけでなく、ハングルも

たくさん見ることができます。


その「図們」から北朝鮮へ行く方法は二つ、
一つは下の列車で陸橋を渡る方法、


豆満江

(注:この写真は拾い物です)


もう一つは下の橋を渡っていく方法です。


図們  


この橋は中間地まで渡れます。渡った先は、

中国兵が目をぎらぎらさせて、見張っていますが・・・。


たまに対岸から渡ってくる、北朝鮮人民らしき

人ともすれ違います。やや緊張した空気がありましたが、

一方のあちらさんは緊張なんてしてなかった模様。

よく行き来してて、観光客なんて慣れたものだったのでしょうね。


当時はまだ中朝国境の警備も、最近聞くほど、非常に

警戒されたものとはいえませんでした。警備も数も

数えるほど。橋を見に行くも、とても適当なチェックで

入ることができましたし。


今頃はどうなっているのでしょうか。

恐らく、日本人が単独でいくような場所ではないでしょう。
脱北者問題で、非常に警備もギラギラ目を光らせて

いると思います。そんな訳で単純に「好奇心」だけで

行くような場所ではありませんが、朝鮮半島問題を考えるに、

また行って「みたい」場所ではあります。

(ⅱ)白頭山


中朝国境に、ある大きな山があります。

その名は白頭山。


白頭山2


相当の標高があるこの山の頂には、車をチャーターして

上るか、地道に数時間かけて徒歩で上るかの二つの

方法があります。その数時間の間は、まったく休憩施設なぞ

無く、永遠と雲に見えぬ山の頂に向かって歩くのみ。

(私は徒歩だったので・・・かなりしんどかった・・・)

でも、徒歩は徒歩なりの「味」を感じることが出来るのが

やはり良いところでしょう。なんといっても、山からの眺め。


上に広がる雲の絨毯と裾野に広がるステキな木々や湿原の光景。

そして、まだ見えぬ山の頂に対する期待。


・・・と思いながら、頑張って徒歩(or車)で

頂に着くと、この光景を見ることができます。

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白頭山


楽天、ですね。実は、この山、本当に中朝国境に

面したものであり、山の頂を半分は中国領、半分を

北朝鮮領として管理しています。この絵は他所様の

ものですが、恐らく北朝鮮側から撮ったものです。

恐らく着色した部分もあると思われますが、他に

行ったことのある韓国人から聞く話によれば、

晴れた日の光景は、それは素晴らしいとのこと。


あいにく私が行った際は深い霧がかかり、結局

このカルデラを見ることができませんでした。


晴れた日に、このカルデラが見られたら・・・

そうした願望から、またいつか訪れたい場所の一つです。


行くには、中国語と朝鮮・韓国語ができないとかなり

大変なことになるので、留学生の友人の韓国人と

朝鮮族の中国人とともに、卒業旅行ででも行ってみようかなと

勝手に一人、考え中です。

注)上の写真では、なだらかな斜面からの風景が写って

いますが、中国側はかなり勾配のきつい傾斜のところからの

眺めから見ることになります。ただし、私が行った当時、

工事を行なっており、その後の情報では、その工事に

よって、この湖畔に降りていける歩道ができたようです。