2011年3月にアジア初拠点を契約することになった。

それにあたって、準備を始めた。

3月から4月にかけては、上海のマンスリーマンションを借りた。

その間に会社登記や内装工事、必要備品・什器の手配、ビザの手配などをした。

初めての海外生活の始まりに、戸惑いもあった。

日本で日本の業者としかやり取りをしたことがなかったので、中国式のやり方には憤りを覚えることもしばしばあった。

ただ、結果的に何社とも打合せをすることで、上海にいる間は信頼してお願いできる業者を見つけることができた。

そのときに学んだことがある。

1社だけ日系企業を使った。

そこから備品や什器を購入したのだが、日本での購入価格と比較した際には同品質なのに安価だったため、契約することにしたのだ。

けれども、上海生活にも慣れてくると、同じ商品やそれに似た商品でも圧倒的に安く買えることを知った。

日本人が日本人を騙すのがお金をするのに手っ取り早いと上海では聞いたことがある。

まさに、無知な人間からお金を巻き上げることは容易いのだ。

そんな経験もあって、進出当初から日系企業とはあまり付き合わないように心がけていたのだが、より一層強化することにした。

あっという間に1ヶ月借りたマンスリーマンションの契約も終わろうとしていた。

5月からは本格的に上海に移住することになる。

10年近くお世話になった東京を去り、上海で生活する覚悟を決めた。

当時、友人とルームシェアをしていた三軒茶屋の家を引き払うときは、感慨深かった。

4年以上住んだ街で、大好きな街だ。

ゴールデンウィークに引越しを行い、1週間程度、実家の広島に戻った。

いよいよ、海外初挑戦だ。