▲ 業績目標と遂行目標 | 人事コンサルタントのブログ

▲ 業績目標と遂行目標

 仕事の責任には結果責任と遂行責任があります。結果責任とはやり方や方法は別にして最終的にある一定水準の成果を生み出すという責任であり、遂行責任とは定められた通り、あるいは指示された通りに業務を遂行するという責任です。


 どちらも大事な責任ですが、当然管理職には結果責任が大きく求められ、初級職には結果責任よりも遂行責任が大きく求められます。また、営業などライン部門では結果責任が大きく求められ、経理・総務などスタッフ部門は遂行責任が大きく求められます。


 つまり、立場によって「実行の結果」が役割として大きく求められる場合と、「実行すること自体」が役割として大きく求められる場合があるということです。

 上記のように、立場によって求められる役割は違いますが、いずれにしてもそのゴールを明確にしたものが目標となります。 「実行の結果」を明確にしたものを業績目標、「実行内容の水準」や「実行内容の最終の形」を示したものを遂行目標といいます。


 目標管理をしっかり行うためには、この「遂行目標」と「業績目標」を区別して設定することが大切です。もちろん役割によってそのウエイトは様々あるにしても、この2つを明確にすることで、意味のある目標管理になります。


 悪い例として、営業部門の人が「業績目標」だけ設定して、プロセスを顧みることをせず、結果だけを追い求めたり、管理部門の人が「遂行目標」だけ設定して、本当の目的を意識せず、「それだけをすればいい」と仕事を進めたり、色々と問題が出てきます。


 やはり、その仕事の成果や目的と、そのために行うべき事の両方を意識できるような目標管理がこれからは必要になってくるのではないでしょうか。