● ノルマ管理と目標管理 | 人事コンサルタントのブログ

● ノルマ管理と目標管理

 当社でも目標管理が導入されましたが、以前のノルマ管理のような気がして、非常に嫌悪感を覚えます。ノルマ管理と目標管理とどこが違うのでしょうか。

 ノルマとは、ソビエトなどの旧社会主義国などで労働者に与えられていた仕事の分担のことです。一方的に与えられた数値的な責任や義務を指します。目標とは「目的に、期間と達成レベルを加えたもの」であり、一方的に上司が決めるのではなく、よく話し合って決めたものという違いがあります。しかし、評価連動型目標管理では、上司の要望が優先するので最終的にはノルマのように押し付けられた様になってしまう場合もあります。したがって形式的にはほとんど同じになります。

 それでは本当の違いは何でしょうか。
 評価のための目標管理ではなく、業績向上、組織目標達成のための目標管理であるということです。そして、この組織目標達成のための目標管理をするためには、目標設定段階で大事なことが3つあります。
 一つは、組織目標達成に貢献できる(連動した)目標であること。
 二つ目は、本人が努力をすれば達成可能な水準であること。
 三つ目は、上の二つが一致するように、指導育成や援助を行い、また、達成できるような仕組み作りや環境を作ることです。
 
 ところが、組織の都合で達成不可能な目標を押し付け、何の支援や仕組み作りもしないで社員を苦しめる、というノルマ管理になっている場合があるのです。なかには、上司がサバをよんでわざと目標を上乗せして、それで安心しているケースもあります。これでは、目標管理とはいえません。
 目標設定がいくら高くてもあまり意味がなく、問題はどれだけの成果を出したかで大事なのです。
 そして、その成果を出すための仕組み作りや指導育成によって、組織全体の水準を上げることが目標管理の最大の利点です。そこを忘れてしまうと、ノルマ管理になってしまいます。

 もう一つ、ノルマ管理と目標管理の違いがあります。
ノルマ管理は、ゴールを決めて、やり方方法も決まっている。(汗をかくだけ)
目標管理は、ゴールはある程度会社の要望で決まるが、やり方方法はある程度自分で考えて工夫する。(頭を使う)

これも、大きな違いだと思います。
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