認知症にもいろいろある。


だけどね、自分の年を聞いてみてわからんってので認知症だねえなんていうらしいがね、


認知症だと思われたくなくて、

医者さまは神様です。認知症って診断しないでくださいっっ。

って思ってるなら、そりゃ計算したって自分の年を答える。


でも、自分への扱いから

なんだこいつ。あんたに診断されたくないっっ。

って思ってるなら、わからん顔して無視してられる。




しばとらだって自分の年をしばしば分からなくなってる。


いろんなことがありすぎて、えぇ~あれからもうそんなに年月が流れたの~あぁ考えたくない・・・


白を切りとおしてサバを読んでることもある。


実はちゃんと計算はできる。




けれど、そのしばとらが、

他の障害で口をきくのが難しくなっていて、

身体を動かすのがたいへんになっていて、

それでも心がちっとも変わらなく、そして


なんだこいつあんたに診断されたくない


って思ったとしたら・・・


セカンドオピニオンを求め、サードオピニオンを求めて追及しないと、きっと見事に認知症扱いしてくれることだろう。


ママは年をきいたら  わからん  とか  忘れた  とかも言うたけど、

しばとらがいくつになってるかを話すとちゃんと自分の年をわかっておられたようだ。


受診の時間も、人任せになさっていたが、しばとらが、本気で分からなくなったと騒いでいたら、ちゃんと時間を正確に知らせておらしゃった。


これは、ママが受診のあと次の予約をした際に、勝手にまかせとけとやっちまわずに、自分はママの付き添いであるだけですとはっきりさせて、ママに直接告げてもらい、自分も一緒にそれを聞くようにし、そうでなくても勝手に仕切らずに、その都度きちんとママに伝えるという、ママを尊重した態度でいるからわかることだ。


かってほうだいママをどっかに据え置いて、子供の使いの様な事を後生大事になんでも仕切って世話してございとやっておると、ママは 


ばからしく失礼ではあるがさせときゃよろしい やりたがっとるのだから


と知らん顔をなさることだろう。




いいですか


認知症であるのを見過ごして進行させるのはこりゃよくない


けれど、認知症でないなら、それを見誤って認知症とえらそうにしてるのがバカなだけで、

認知症でないご本人にはどうということはない。


家族がご本人の身体を気遣って、見過ごすことを恐れてよく観察するならわかることだし、

家族がご本人を認知症と決めて専門家でないことをいいわけに大切に向かい合わないつもりなら、ご本人からも無視しかえされてあたたかい扱いをされないだけだ。 


かしこいひとならぼけたふりぐらいできる。


心が強ければぼけたふりをしとおすことぐらいできる。


ママのぼけっぷりに対し、ずばりと、 ママの病歴からそんな症候は出ないですよねっ と喝破した医師がいた。


ママは見破られたかという大人しさだった。




かしこいひとならぼけたふりぐらいできる。

心が強ければぼけたふりをしとおすことぐらいできる。



家族は認知症を認めたがらないというけれど、それはだから冷静そうに言われたままにその診断を受け容れるのが正しいということではない。

それが正しく診断されたのか、それとも他の原因でそう見えるだけなのか、真剣に迷えるのは家族だけだ。


と思う・・・


だって・・・犬や猫だって、退院してみたらぼけたみたいだったのが、しばらくゆっくり付き合っていたらそうでもなくなったとかの精神的な症状だったり、体調が整ってきたらもうぼけたぐらいの粗相してたのがしっかりもどったりってあるやん。


犬や猫なら口がきけないから、真剣に見つめてもらえる、親なら自分で言わんのならこれはぼけたなと、真剣に見つめてもらえないならあんまりやんね。