あたしの窓も新しくして欲しいところだけど

あたしはそのうちちゃんとした魔女になるつもりだから、子猫なんか欲しがってる場合じゃないんだけどね。

義理娘の雉トラがあたしのべったり甘えてた頃、そんなチビちゃんだった頃さえ、しばとらの指に鼻先を舌先を押し付けて甘えていたのは、いっとうママへのあまえっぷりだった。

まだ目が開いてやっとで保護されてあたしたちと暮らし始めた雉トラだったから、寝るときいっつももぐりこんでるあたしのお腹より暖かいミルクに濡れたしばとらの指の方がどうしたってママだったのだ。

そして今、あたしとしばとらが喧嘩してたら決まってしばとらに加勢するでしょ。

あたしがしばとらにちょっと甘えてたら、グーで叩いたりするでしょ。

なんだか思うのよね。しばとらが思うのとおんなじに、あたしにもしばとらにも子猫がいたらなあって・・・

ちょっと聞いた話だと、あかちゃんはサンタさんじゃなくコオノトリさんとか言うひとに願うものらしいんだけど、コオノトリさんたちは全国的に廃業が続いているらしく、たくさんのひとのお願いをきけなくなっているらしい。サンタさんのほうはどうやら組織化がすすんでいるらしいからここはひとつ季節がらもサンタさんにお願いするのがいいだろう。
子猫ならサイズ的にもきっとしばとらの靴下に入れといてもらえるだろう。

しばとらは子猫のころ欲張って兄弟猫と大きな大きな靴下をつくったらしいから、また大きなのをこしらえて、しばとらの靴下はあたしにもらって、2匹で願いを込めてベッドの端につるそうかと思っている。