ブログネタ:“原材料”って、気にしたことある? 参加中よい原料といってもただただ高価なものを使うわけにはいかない。
だいたいあたしの手がける原料試験なんて、成分と呼べるような原料ならいざ知らず、生薬に至っては、規格に適っているものの中でもぴんきりの差が激しいものなのだ。
言ってみれば、お野菜のように、どこやら産の怪しいものから、腐り掛けの物からチョー危ないところをごそごそ洗いこそげたものから、艶々のぴちぴちでの瑞々しいものまで、同じ人参なら人参と呼んでしまえるくらい、合格しているもののうちに質の違いが激しいのだ。
よりより物をと思えば独自の規格も持たなければなるまいし、より安定した製品をと思えば生薬としての規格だけでなくこの製品に使うべき規格を持たねばというものだ。
食品なら、成分含量についてお上からの規制はかからなくとも、消費者の口にいくらなんでもロットごとに味が違いすぎたり、同じに作ってます。規格に適ったものを使っています。天産物だから味の違いはしかたがないんです。といったところで、まずけりゃだめだしをされるでしょう。
それを思うと、そういうことには気を使うことのいらない製品というのは、いわば気楽なものかもしれない。
味といえば、数字にできない『味』を見る役目の者がいて、同じ味わいの物を作り続けているところもある。薬でないとはいえ、同じように生薬を使っての製品であり、その原料の産地を変えねばならなかった時には、何ロットもダメが続いて、その生薬の製造方法についての検討でたいそう苦しんだという話を知っているだけに、あたしの悩みはダメの極地なところの悩みであるとも思われ情けなくなってくる。
表に出ないところでこのような原料についての取り組みを知ると、それしかない情報として原料の情報をどこまで細やかにあげているかが、それだけでひとつの評価できる点だとは思っている。
実は、同居人は伊藤園のドリンクが好きだ。表示の前にその味に満足しているという。
あまりない伊藤園の自動販売機を見つけると嬉しくなるらしい。
広告ではあまり見ることが無かったけれど、伊藤園の缶コーヒーがお気に入りだったらしい。
【伊藤園】サロンドカフェ シナモンカプチーノ
単に同居人の好みにぴったりだったというだけに過ぎないかもしれないが、細やかにおいしい製品が多く、安心して楽しみにはじめての製品を購入できるというのだ。
野菜ジュースに関しても
伊藤園 充実野菜 キャロット100%
は、別格のお気に入りだった。
美味しい、美味しい、抜群だと思うのだけど、その他のものについては果汁がほぼ半分ブレンドされている事で日常的には飲んでいなかった。同じ理由で他の社のものも敬遠していた。
つまりは、その理由だけで他の100%野菜ジュースを飲んでいた。
それでも、気になる事はあったのだ。
食塩無添加の野菜ジュースの味の差だ。
食塩を敬遠しないことにしているので、とりあえずは食塩を使用しているもので舌をなだめていた。
しかし食塩無使用となると味の違いが顕になる。とくにどこやらのノーブランドの野菜ジュースときたら、いったい何を使っているのか新聞紙のジュースかざら半紙のジュースかと思うような、咽越しと風味である。
ところが今年になって、
【伊藤園】旬野菜
を飲んで驚いた。
いや、はじめは何の気なしに飲み下した。ひっかかり無くごくごくと飲んでふと表示をみた。
食塩無使用の文字の意味が脳みそに届いた頃驚いたという。これは美味しい!
きっとお上等なおいしい食塩無使用の野菜ジュースは他にもあることだろう。
だけど、漫然と諦めて、時にはお財布の中身と相談して仕方なくどこやらのノーブランド製品を買っては後悔したりしていた同居人は、大感激だったのだ。
消費者は、その表示でしか原材料にこだわれない。
昨今の食への不安を思うと丁寧な表示無しにはちょっと買えないなとも思う。
でも、表示でなくおもうのだ。
缶コーヒーしかり、ジャスミンティーしかり、果汁ブレンドの紅茶飲料しかり、そして野菜ジュースしかり、
たぶんたぶん、この味はしっかりした味見がかりによるものだと思う。
そして、味見係を大切にしている姿勢によるものだと思う。
その姿勢は、きっと原料の吟味にも及んでいることだろう。
うたい文句でなく、美味しいと感じて満足して飲めることで、同居人は大いに安心しているのだ。
好みで押しちゃうなんてあんまりしないんだけどね。
原料にこだわるなんてお題だと、つい熱い気持ちになっちゃったよ。
実は、あたしが頭から湯気を出しながら原料試験をしているある製品、これについてはカエル頭の製造ではないので自信をもってお薦めできるんだけど、それにしても大した広告も無しで細々と作り続けているものについてのことで、嬉しい事があった。
その製品をつい最近大いに褒めてもらい、喜んでもらった事があり、本当に嬉しかったんだよね。
製品の保管について頭を痛めたり、原料について喧嘩をしたりで、自社での取り組みがもう嫌になってしまいそうにもなるけど、やっぱり喜んでくださる方がいるかと思うと真面目に取り組んでいる事が報われたように感じたわけ。
だから、大いに原材料を気にして欲しい。表示ばかりでなく五感でみてほしい。お気に入りはお気に入りとあたしも伝えたい。そんなふうに思ったのよね。
伊藤園の野菜飲料シリーズ
伊藤園



