当日のあたしは、いそいそとアルバイトに出かけ、わくわくとアルバイトを終え、ロッカールームでちょこっと毛繕いをしてから出かけていきました。
よお!
休憩室には、くるくると髪を丸めた同居人がいる・・・ どうしても行くって来ちゃったらしい。
仕方が無い、替え玉でもいいや、鞄にでも入って背負われて行けばいいや。
たった一駅歩いてゆこう。
晴天の午後だから、熱射病で行き倒れにならないように、影をたどり地下街にもぐってとことこと行こう。
たどり着いたら、使うかもしれないロッカーを探し、一休みできるところを探しました。
ねえ、あたしも行くからね。ロッカーに入れて替え玉だけでいっちゃダメだよ。
水の流れる三番街の化粧室には、ありがたくもソファなどあり、ひととき休んで毛繕いの続きをしました。
そろそろの五分前には待ち合わせらしき場所に赴き、ちょっとしてかわたろうさんにメールを打ちました。
それらしき大男を探してもヒトが多すぎてわかりません。
いくら河童だったとしてもヒトごみにまぎれてしまうに違いないヒト出でありました。
携帯を頼りにすることにして、本屋の前の棚で、
「知り合い」のもと勤め先はどうだろうなと四季報を覗いたり、ちょっと進入して名古屋便講座のテキストは無いかなと物色したりしておりましたら、とうに待ち合わせの時間を過ぎていよいよ携帯が鳴りました。
猫ですから、きっと見えないに違いない。いや、同居人だってヒトとしてはちっちゃい。
ピョンピョンとはねながら360度くるりと回ってみました。
けれど、集合は大きな画面のあるほうだったらしく、携帯からの誘導に従ってとことこと移動する事になりました。
到着したみたいです・・・
と携帯で報告しながら辺りをちょっと振り仰ぎながら眺めると、
携帯に頬ずりしているモノトーンなのっぽな方と、目と目がパチリと合いました。 ←このヒトだわ!涼しい目だわ!
するすると擦り寄って、その辺りにいたお仲間と思しきご婦人達に誰とも無く
「こんなおばちゃんですがご一緒させてくださいね」とかなんとか同居人がご挨拶したような記憶の欠片が残っています。
夜行性さんとmiyaさんとはその場でご挨拶を。
夜行性さんの道中でのお話によるとmiyaさんは、
ああみえていつもしっかりもののお姉さんだとか・・・ああみえてってどう見えること???
そういえば、どんどん先にかわたろうさんについて行っては、振り返ってこっちよと呼んでくれている。
そしてはるか上の方から聞こえてくるのはひめけいさんの自己紹介。
せいの高い明るいお嬢さんです。
右にも左にもお仲間がいる。先行くヒトは、見失いようの無いかた。これなら同居人でもちゃんと迷わずはぐれずついていけそう。
ハーレムオフの面々(9)
