●配合生薬の一つ一つを決まった量だけ量りだす。


●配合生薬をよく混ぜる。


●それを決まった量ずつ煎じ用袋に入れて封じる。←ここんとこの事なんだけどね。。。


ここの作業は、永く勤めていらっしゃる熟練のパートタイマーが、手入れしている製品があります。混ぜ合わせたものから上手に均等に混じった状態で袋に詰めて、その重さを確認し、封じる。・・・熟練によりすばやいだけでなく混合は均質のまま。


ここの作業を、機械を用いて行う製品があります。

古い機械なので、人間がつきっきりで補ってやらなければいけません。できることが限られているから。


この機械は、容量ばかりで1包分ずつを煎じ袋の底に落とし込みそ、れを封じて切断する仕事をしています。

この機械にできないことは、材料がよく交じり合っているかを確認すること。


容量ばかりですから、混合が良くなかったり、せっかく混ぜたものが振動でだんだん分離してきたりしたら、ふわふわしたところを量ってしまうときと、ざらざらどっしりしたものが多いところを量ってしまうところで重さがてんでばらばらな製品が出来上がります。

袋の中身の配分に随分な差ができてしまうのです。一日ずつの煎じ薬ですから、配分の違いは処方違いになりたいへんなことです。


だから、この機械を一緒に働くパートナーは、機械の出来ないことを補って、材料の混ざりが分離していないかを確認しながら、均等に落とし込んでいけるように、常にその目で確認しこまめな手作業で混合生薬を機械に投入していかなければなりません。

きめ細かな注意が必要です。


その作業をきちんとするために、まず初めに機械の調子と自分の作業との調和がとれるまでは、ためし製剤です。

うまくいくまでしばらく作業しては、出来た包の重量が正しく同様にできているかをはかりで確かめます。


いよいよ本作業にかかってからも、ときどき出来た包の重さを量って見ながら作業を続けます。

ときどきというのは、機械を置いて任せる時間はないくらいの時々です。

慣れていても20包ごととか10包ごと、まだ慣れない内は、ひっきりなし、量って安心できたらもう次の包を手に取る。材料投入の時以外は、これにかかりっきりです。

だって、手作業で確認しなければ確認できないんだもの。


ここまでの作業は、責任をもってする と言う言葉にすべて含まれています。


この作業をあとで確認するために記録する意味合いと、この作業を同時に確認する意味合いで、作業の始まりのころと、中頃と、おしまいの頃の3回、連続で包の重量を決まった数だけ記録します。

このとき作業者は、初めの注意が、中頃も継続しているか、終わりまで丹念に作業しているか、自分の作業を振り返っているのです。


そのために、記録します。



ところで・・・それは、製造のときのこと。




そのあと、そこまで製造工程が終わったところで、試験室から出向いて、全体の中から決まった数だけサンプリングします。

そして、その重量を、一つ一つ量り記録します。

この検査で、偏り無く分包出来ているのかを確かめます。



ええっと・・・製造工程が丁寧であれば製造工程での記録では重量はそろいます。

納得いかないときは、機械を止めて、ばらして混合して分包しなおすのです。


製造工程の記録で、重量が、初めも中頃も終わりの頃もそろっているなら、当然、試験室の検査でも、揃うはずです

この検査は、本来製造工程では、厳密に同じ重量に出来なくて小さな単位でばらついている重量のブレを、統計処理で、許されるぶれでしかないことを確認する検査です。




そうなんだよ・・・前任者だとちゃんとそのような結果がでてたんだよ。


それが、もう何度も・・・

今の担当ったら数字だけ奇麗な工程記録をよこしてくるのに、試験してみるとばらばらなのね。。。


この検査、製品の規格ではありません。参考として行っています。

機械を調整してなんとかなることじゃないから、後で試験してダメだから廃棄とか一からやり直しに決めてしまうとダメ出しが多くなって、ごまかしたくなる可能性があるので、中間の参考として検査して、すぐにフィードバックをかけ、手作業で量り直してブレが多いのはやり直すことが出来るようにしてあります。


で、試験室からは、さっそく、これダメ。こんな記録残せない。やり直して! ってつき返します。


それが、こないだあったばかりで、また今日も。そして明日もあるはず(サンプリングは既に済ませてあり、それが見るからに見るからに怪しい・・・)

もちろん、試験室からサンプリングに出向くと言うことは、工程の記録がパスしているからのこと。


ああ、なんと良くそろった均一な製品を作ったらしい記録でしょう。。。



あんた、この数字を書き込む意味わかってる?!

ここが揃ってて、検査で返されるって事は、あんたが工程記録の時しか集中して作業してないことを表しているんだからね


っていうか、それは100歩譲っただけのことで・・・

あんたが、工程記録をごまかしてる!!!ってことを表してるんだよ


今は言わない、つき返すだけだけど、3回目(多分明日きっと出るよね!)がでたら、上に報告して、騒ぎをおこします


これからもいちいち付き返しさえすれば、お客様にはご迷惑をかけることは無い。


だけど、せっかく自分の仕事を誠実にこなしているパートタイマーが尻拭いに使われる。

資材も無駄になる。

いい加減なことをされて、こっちの心もずたずたになる。



だけど、あれだなあ、上ってのがまた・・・泣けてくるよ