ネズミ取りじゃないよ!
保存したサンプルの有効成分を定量する。
今日は、前処理。製剤中の邪魔なものを焼き尽くす。
他の成分は全て焼き尽くされて白煙となってしまう。
釜の中で坩堝は赤く輝いている。
小さな窓を開けて覗き込むと、そこは灼熱の800℃。
たった1時間で焼き尽くされるけれど、温度が達するまでに1時間を要し、取り出せるまでに冷ますのに3時間以上かかる。
温度が下がり、もう輝きも無くなり、取り出されるのを待っている坩堝は、静かでとても熱そうには見えないが、まだ素手ではつかめない。
坩堝ばさみでつかんでひとつひとつ乾燥用のガラス容器にうつすと、容器内の空気は熱くなり膨れて蓋を持ち上げてあふれ出す。
これが冷めると、ぴったりとしまり、外の空気を寄せ付けない。湿気を寄せ付けない仕組みの容器だ。
待ち時間の多い作業で、定量作業はまた明日 。
2006.09.05
