朱色のうろこ 私が好きな伝説に残るヤクザは2~3名いる。


亡くなっても名を残すと言うはそれだけの、破天荒な短い生涯だったのだろう。


1、石川 力夫

2、鳴海 清

3、花形 敬


この3名だ。


石川は「仁義の墓場」で若い頃の渡哲也が演じていた。

鳴海はドンのタマを取り損ねた。

花形は異例だ

                                           *敬省略                

私がこの3名に共通して思う事は、「破滅型」だと思う。


他の組織にいたら厄介だ。こっちが危ない。


石川力夫は結局は出ても殺される運命にあったのだろう。

こんな男はもういないかもしれない。


肺を患っていて、それも自殺の原因かと言われたが、出れば殺られる。

出なくても病気で死ぬ。

自分の身の置き所がなくなってしまったのか・・・・


拘置所の独居の壁に書いた文字が物語っている。


衝撃的な事をしたものだ。


しかし、彼の墓石に「仁義の墓場」と大きく刻んだのには、見ていて羨ましい。


彼にとっては自殺することが仁義だったのか・・・・


私はこのビデオを何度も観て、糸の切れた風船みたいだと実録で語っていた近所のオヤジがいた。

何となく淋しい物悲しい音楽で始まる・・・・

時代が違えば一度逢ってみたい人物だった。


私が男ならこんな人生を送っていただろう。破滅だ・・・


子供の頃から、その片鱗はあったのだろう。 石川力夫             ★★★★★



鳴海 清・・・・・留置場の中で死を知り、夢にまで見た人物だ

仲間から裏切られたのだろう。

そんなことよりも、彼の私生活に興味があった。


白装束の姿で、妻と愛人の3人で寿司を食べている。

そこでの会話は、彼の姿を観たらわかるだろう・・・

それぞれに金を渡していた。


寿司が喉を通らない妻と愛人に「心配しないで食え」と言う。


鳴海が死を覚悟していたのはその服装からも出ていた。


ドンの首を取り損ねて、暫くかくまってもらったが、かくまう方も恐くなってきたのだろう。

鳴海は厄介モノになってしまった。


夏の盛りに腐乱死体で山中で発見された。パジャマにパンツだ。

おかしいと言うのは妻・愛人だ。

鳴海はパジャマの下ははかない男だった。


私は、やっぱり・・・そう思ってなかなか寝つけなかった。


女には優しい八百屋の二階に住む男だった。

                                                  

                                                  ★★★


花形 敬・・・強い!喧嘩が強い・・・

この方についてはあまり多くを語れない・・・

ただ、メガネの似合うおでこの広い人だった。足も長い・・・

この人こそ他の組織にいたら、ボコボコにされてしまうだろう。


ただ亡くなった時のことがまちまちだ。

刺されたのだが、そのまま100メートルは歩いた・・・


アイロンを取りに家まで行く途中に刺された・・・

子供のオモチャを届けるのに途中で・・・・


その場で倒れたのは間違いない、それがどのくらい先でも・・・

いずれにしても汚い殺りかただが、それがこの世界なのだろう。

                                                   ★★★★ 


皆様のご冥福を祈ります。


私はこの3名が特に好きなのだ。


どこか自分とだぶる部分がそれぞれにある。


昔、人相・手相に見てもらった。

14~5歳の時だ


易者が私の顔を見て手招きする。


何となく寄ってみた。


「料金は要らないから、手相を見せてほしい」と言う


その結果が

「アンタは女で良かったね。男に生まれていたら親でも何でもバットでなぐりころしていたよ」

そう言って私の指の指紋の流れを見ていた。


私もしげしげと見たのだ。


確かに変な指紋の流れをしている。


いずれにしても女で良かった。


こうして鳴海・石川・花形さんなどの事を好きになれるのは女だからか・・


イヤ違う、石川さんの墓にはヤクザがお参りに行っている。


でもでも・・私は


「破滅型でいいのだ!!」


人生半ば、これに近い半生だった。

これから慎重派・・・・?

んなわけ無いと思います・・・○