先日、ある動画を観て驚いた。
ピアニストの、反田恭平さんのインタービューでのことです。
途中、聞き手の小田島久恵さんという方の発言に驚いた。
https://m.youtube.com/watch?v=
13:00~
「ショパンも!?ショパンって意外に最近、嫌いって言う方が多いんですが・・・、アルゲリッチなんかは公言してますよね、今日ショパン弾かなきゃいけないから機嫌が悪い・・・」
という、恐ろしいものでした。
どこの誰が嫌いと言っていたのか?
アルゲリッチと比較できるのか?
この発言は、私には理解できませんでした。
こういう事が、マイノリティーを生むことになると思います。
このような非常に偏った乱暴な発言は、音楽を始められたばかりの人や感化されやすい人が聞くと、ショパンという印象がとても悪くうつるように思います。
アルゲリッチと比較するのも言語道断。
何万回と舞台でショパンを弾いてきたアルゲリッチが言ったかもしれないという言葉を、この場で引用するのは、いささか強引。
反田さんは、うまく交わされていましたが、このような事は、他のメディアの報道でもよく見受けられます。
小さい日本の、ほんのごくごく一部の人が言っていたかもしれない(言っていなかったかもしれない)事を、メディアなどで、“最近は” などと枕詞を付け、あたかも大勢の人が言っているかのように。
今流行りの!?
今ニューヨークで話題の!?
今渋谷で人気の!?
芸能人がよく行く!?
多くの人達が!?
などなど・・・。
以前も書きましたが、
このような偏った意見や、根拠のない発言、またそれを流すテレビや雑誌などのメディアの報道に踊らされることなく、自分自身の耳で、自分自身の感覚で、自分自身の判断で、しっかりと取捨選択していかなければならない。
まさに、「受け手の力」である。