コンクールも終わり、各審査員が誰にどのような点数を付けたかは、非常に興味深いものです。

中でも、Finalの審査結果は、オーケストラとの協演で、第一次・二次とはまた違った評価がなされただろう。

Finalは、ひとり 1~10点の評価で、10点満点は、一人の演奏者にしか審査員は出せない。

そんな中、私が最も注目した Kate Liu さんは、10点満点が一番多かった。
私の中では、優勝候補だったのですが、平均点は上位者には及ばず・・・。


採点表を見ると、審査員の中でも、見解が分かれている事は、顕著に分かる。


国内においても、
コンクールは、審査員の事をよく理解して出場するべきだと私は思っている。
「この人達に審査されたい」と思わなければ、そのコンクールに出る意味はあるのだろうか。

むやみにコンクールに出て、その結果に一喜一憂され、自分らしい演奏を見失い、何のためにピアノを弾いてるのか分からなくなっては、元も子もない。
良い点数が付けば、"ラッキー" という程度でいい。

私は、むしろコンクールとは、演奏を向上させる機会に過ぎないと考えている。
結果を追い求めるのではなく、そこに行くまでのプロセス(緊張感のある練習・レッスン)が、本来の意味を持つように思う。


ピアノが好きで、弾くのが好きで弾いている。


優勝者の演奏が、必ずしも聴衆の心を打つかどうか、万人受けするかは全く別問題であり、
聴き手は、メディアに惑わされず、自分の耳で、自分に合った良い音楽、好きな音楽を自分で判断し、もっとクラシック音楽が身近になり、色んな演奏家が育っていけばと思っています。