コロナ騒動で閉店してしまったお気に入りの中華料理屋さんがありました。

お昼は飲茶をやってて、客間を点心をのせたカートが行き交い、いつもガヤガヤ、ガチャガチャと賑やかでした。

こんなイメージ↓
(ウィキペディアの飲茶からの写真)

お客さんもアジア人ばかりで、まさに アメリカの中の中国でした。

そのレストランの飲茶で、カートで回ってくる点心の中に、ふわふわのスポンジケーキがあり、
大好きでした。

他にも飲茶をやってるレストランは多くあるけど、このスポンジケーキはどこにでもあるわけではなかったので、もう食べられないと思うと、無性に食べたくなる。

幸いコロナ前にどなたかがレビューサイトにメニュー写真をあげてたので、正式な名前が分かりました。

メニュー写真だと全然美味しそうじゃないんだけど、
右、上から2番目。


英語ではやはりスポンジケーキでした。
中国名だとマーラーカオ。

直ぐにマーラーカオのレシピを探し、作ってみました。

せいろに入れ、蒸して作ります。


レシピによると、ラードを入れたりと日本のスポンジケーキとも違うので 期待大。

まあ、いわゆる蒸しパン。

これ上矢印を作ったのはお店が閉店したと知った3年前。

これはこれでとても美味しいかったけど、あのレストランのスポンジケーキの再現にはならず。。。

その後、数回、他のマーラーカオのレシピで作るも、再現ならず。

味は近い気もするが、どれも生地がもっちりと重い泣

レストランのは日本のスポンジケーキよりも、もっともっとフワフワだった記憶だけど、記憶違いか??と諦めかけた3年後の現在、たまたま観たテレビ番組。
日本の母が大分前に録ってくれてた「グレーテルのかまど」で紹介された"台湾カステラ"を見て、「むしろこっちかも?」と、早速 レシピを調べ、作ってみた。

これこれ!!!
あのお店の幻のスポンジケーキはマーラーカオというよりは台湾カステラだった!!! 


このフワフワ感が、 まさに記憶の中にあるお気に入りレストランの"マーラーカオ" の食感!


もう、フワッフワ過ぎて、生地をパーチメントペーパーから剥がす時にクネッと折れて、ヒビ&シワが入ってしまいました。

メニューにはマーラーカオの頭に"古法" という言葉が付いていて、それが普通のマーラーカオと少し違うものなのかも?

3年かかって、再現性の高いしっとり柔らかい理想のレシピに出会えました音譜

やっぱり、"台湾" ですね。
この間食べた ルーローハンといい、台湾の食べ物は美味しいラブラブ

台湾と言えば、もう一つ。

まだ日本に住んでいた頃 (30年前)初めて食べた"石頭火鍋"なるもの。

職場の人に「珍しい鍋があるよ。」と連れて行っていただいて食べて以来、探していた幻の味でした。

料亭もその後閉店したため、それが台湾の鍋だったというのを見つけるのに10年くらいかかりました。

アメリカに来て、行った火鍋レストランで、あの時の味に遭遇。

石頭火鍋は、
まず、胡麻油で肉や香味野菜、シメジ、ネギ等を炒め(私はここでニンニクも入れる)、だし汁(日本のだしでオッケー)を入れ、その他の具材を煮るのです。

昔日本で行った石頭火鍋も、店員さんが卓上鍋で胡麻油で炒める所までをやってくれる、というシステムでした。

で、最初に胡麻油で炒める以外は、水炊きと同じ材料でオッケー。
冷蔵庫の残り物の野菜でいいのです。
先日の我が家の石頭火鍋はこんな感じです。


で、ここからが、台湾風に変身する決め手スター
この沙茶醤(サーチャージャン)を付けダレに使うのです。

沙茶醤にポン酢、胡麻油、みじん切りニンニク、
青ネギを適当に混ぜたタレ。

沙茶醤は海鮮味で結構クセがあります。
好き嫌いも分かれるかもしれないけど病み付きになる味。

これを知ってからは、鍋を食べる時は、前半は日本の普通のポン酢、後半は沙茶醤を加えて変化を楽しむようにしています。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

この味のある木製の花瓶は、日本の義弟くんのお母様が作られたもので、15年くらい前にいただきました。(前にも紹介したけど)


同じ時に 、お父様手作りのお盆も頂きました。

お二人とも器用で、その年の夏は、近くの島にお父様がご自身で建てられた木造の素敵な別荘に家族全員を招待してくださり、とても楽しく過ごさせていただきました。

その夜、大きなムカデが出てきて大騒動になったのですが、旦那は未だにその時のエピソードを"日本の思い出"として友達に披露してます。
生まれて初めて噂の巨大ムカデを見たものですから。

お母様もお父様も 思い出すといつもニコニコ顔。
とても素敵なお二人でした。

先週、お母様がお亡くなりになったとの知らせを受け、そんなに回数はお会いしてないにも関わらずとても良くしていただいた思い出と、ゆかりの品々がいつも目の前にあるということで、とても近しい方々のように感じているので、寂しく思っております。。。