じこ報告書 -394ページ目

じ虚報告

国道へ抜ける坂道に坊主が並んでいた。

寒空の下、一定の間隔を保ち、ただジッと佇むその姿勢は、畏敬の念すら覚えてしまう。

坊主達は乾いた空気に身を包まれ、随所に雪のような白い肌を見せていた。

オレは車の窓を開けると、街の空気を取り込む。吐き出される自分の息も負けずに白かった。

冬の訪れを身に染みて体感する。



国道へ抜ける坂道に、葉っぱの枯れ落ちた広葉樹が並んでいた。

一定の間隔を保ち、ただジッと佇んでいた。