崩
崩れそうで崩れない。
その斜塔が持つ絶妙なバランス感覚は、
見る者に感嘆のため息をつかせる。
崩れそうで崩れない。
目の前にそびえ立つそれは、
圧倒的な存在感で見る者を迎え入れる。
崩れそうで崩れない。
彼らが醸し出す独特の雰囲気は、
切なさと虚無感を容赦なく見る者に突き付ける。
そして、全てが崩れ落ちる時、
台所のシンク内は、洗いもので満ち溢れるのだった。
さて、いい加減とりかかるとしようか。