whyと餃子

人気餃子店『ホワ○ト餃子』に足を運ぶ。

近くの100円駐車場に車を停め、某大学前の通りをとぼとぼと歩く。
今日の風は一段と冷たく、花粉対策のマスクから外れ、剥き出しになっている肌という肌を容赦なく襲っている。

店の電気がついているのを確認すると、パブロフの犬よろしく口の中がだらしなく濡れているのが分かった。
以前食べた時の想いが、体中の喜びへと変換されていくのを感じる。
早く食べたい。
熱々の餃子を早く食べたい。
その気持ちは、体をグイグイと引っ張っていく。










しかし…

店の目の前に着いたオレは、足どりを緩めることなく歩を進めていた。
何事もなかったかのように先へ先へと歩く。
その背中は小さい。

店内に入るため左に折れようとした時に視界に映ったもの…



ガランガランになったフロアと数人の作業員。



まさかの店内改装工事。



日曜の夕方、



まさかの店内改装工事。





オレは泣いた。
心の中で泣いた。

そして、
ｗｈｙ？と叫んだ。
胸の内で叫んだ。



改装という悲しい現実に、
「かい、そうですか」と頭を切り替えるには、まだまだ、そしてまだまだ時間が必要だった。