「もぉいい!彩なんか知らへん!!」

「はぁ!?
あたしはあんたが良いようにって言うとるんやんか!!」

「うるさい!!
もぉ話したくない!!」

「あっそーかよ!!
なら出てくわ!!」


バタンっと豪快な音を出してしまったドア

新しい部屋を借りた私に元カノがあーしとったからこーしたらいいとかいちいち元カノを出してきた彩にイライラしだして、言い合いになってしまった


シーンと静まり帰った部屋
お気に入りのクッションを抱いてベッドにダイブしたけど虚しいだけ


「彩が悪いんやんか…」


彩が元カノ元カノって言うからやんか…


(ブーーッ


机の上に置いとった携帯が震えて彩かもしれんって淡い期待を抱いて出た


「は、はいっ」

『あ、菜々ちゃん?』


電話から聞こえたのは彩のバイト先の同僚の里香ちゃん


「里香ちゃん…」

『彩が押しかけてきたんやけど、なんかあったん?』


彩に聞いても答えてくれんねん…
って申し訳そうに言ってくる里香ちゃん


「ちょっと、言い合いしちゃってん…」

『そっか…
彩、なんも喋らんし、どーしたらいいんかな?』

「…迎えに行く」

『菜々ちゃんは大丈夫なん?』

「うん…」

『朱里そっちに行かす』

え!?

「そ、そんなっ!!」

『朱里もおるけん大丈夫!
すぐ行かす』

「いやいや、2人の邪魔しちゃ悪いし!!
今から彩迎えに行くから!!」

『いや、もぉ朱里出て行ってん笑』

「…ごめんなぁ」


里香ちゃんと電話を切って、朱里がくるのを待った


続く…