最近、あらゆる食料品のねだんが、ドンドン上がっている。ここでふとおもったのは、「かつての二ホン人は、どうぶつの肉をたべなかった」ということである。

 エド時代までの二ホン人は、サカナをたべることはあっても、ウシやブタの肉をたべることは、ほとんどなかった。

 

 例外として、水はけのよいシラス台地であり、水を土地にためることがむずかしく、水田をつくりにくく、コメをつくりにくかったサツマにおいては、畑作がさかんであり、サツマイモが主食のような位置であったらしい。

 そして、サツマイモの蔓や皮などを、ブタにたべさせた。そのために、サツマにおいては、エド時代における二ホンのなかでは、例外的に、ブタ肉をたべていたようである。

 

 明治以降、二ホン人は、欧米のえいきょうで、食生活も変わり、ウシやブタの肉をたべるようになったのであるが、それでも、「日常的にたべる」というところまでは、普及しなかったようである。

 二ホン人が、ほんかくてきに、それこそ、まいにちのように、ウシやブタの肉をたべるようになったのは、第二次世界大戦後のことである。

 そして、あたりまえのことではあるのだが、ウシの肉をたべる習慣がなかったために、エド時代までは、牛の乳である、ミルクをのむという習慣もなかった。つまり、乳製品をたべることがなかった。

 

 明治以降、特に、第二次世界大戦後、二ホン人の食せいかつは、欧米化した。とくに、「アメリカ化した」といっていいであろう。

 今の時代、二ホンの各地に、アメリカ発祥のハンバーガーチェーンである、マクドナルドがあることをおもえば、一目瞭然かとおもわれる。

 

 そして、ウシやブタの肉や、ミルクをのむことがなかったという、エド時代までの二ホン人は、その体格は、とてもちいさかった。

 へいきん的な身長が、160センチもなかったようである。ソレにたいして、今げんざいの二ホン人のへいきん的な身長は、オトコであれば、大体170センチくらいである。

 二ホン人のたいかくがよくなり、身長がのびたのは、やはり、「ウシやブタの肉をたべるようになり、そして、ミルクなどの乳製品をのんだり、たべるようになった」ということを、無視することができないかとおもわれる。

 

 あらゆる食料品のねだんが上がり、ウシやブタの肉、そして、乳製品のねだんもあがっている。

 だがしかし、「だったら、エド時代までのように、ウシやブタの肉、乳製品をたべなければいいじゃないか」とは、ならないようである。

 それほどまでに二ホン人は、「ウシやブタの肉、乳製品のおいしさ」というものを、十分すぎるほどに知ってしまったようである。

 

 やはり、これほどまでに普及した。「ウシやブタの肉、乳製品を食べる」という習慣を、ねだんが上がったからといって、ゼロにもどすことはできないようである。

 今さら、「これらを食べるな」ということは、今のしゃかい・よのなかにおいて、通用するとはおもえない。

 もしも今の政治家が、「二ホン人は、エド時代にもどれ。ウシやブタの肉、乳製品を食べてはダメだ」ということをいいだし、ほうりつをつくったとしたら、その政治家は、選挙でおちてしまうであろう。

 

 このひとつのことをみても、「一旦へんかした世のなか・しゃかいを、むかしの状態にもどす」ということは、できないとかんじてしまう。