穏やかに、防弾学園の日常が流れて………
放課後、音楽室でぎごちないピアノの音色が
聞こえてくる………
まだ右手しか弾けないテヒョンが、一生懸命
指を動かしている………
🐻
「あ・・・・・、また間違えた・・・」
🐱
「間違いに気づいている事が、大事だよ・・・
そのまま、続けて・・・」
ユンギは、横からテヒョンの指の動かし方を
じっと見ている………
この前よりも二人の距離は、どんどん近く
なっているようだった………
後ろにユンギが立ち、覆いかぶさるようになり
おぼつかない右手の演奏に合わせるように、
左手を伸ばして弾く………
🐻
「うわぁ・・・・・」
🐱
「集中して、続けて・・・・・」
校舎を照らす夕暮れの太陽が、二人の姿を
とても美しい光景に変えていく………
テヒョンのときめきは加速していった
🐻
(集中・・・・・集中・・・・・
でも、僕の背中にユンギ先生の胸が・・・)
🐱
「少し上達してるじゃん・・・」
🐻
「ありがとうございます
左手も弾けるようになると、もっと楽しく
なりそうです・・・」
凄く喜んでいるテヒョンを見て、ユンギが
微笑んだ
🐻
「先生・・・、笑うと可愛いですね・・・」
🐱
「からかうなよ・・・」
🐻
「すみません、笑うと・・・・・つい」
🐱
「テヒョンの方が顔もいいし、モテるだろ」
🐻
「そんな事ないです・・・・・
友達は多いですけど、好きとか言われた事
ないし」
🐱
「そうか・・・性格に問題はないか?」
🐻
「至って、普通だと思います・・・・・
たまに変わってるとは言われますけど・・・
先生は、告白された事はないのですか?」
🐱
「俺? ないよ、そんな事・・・」
🐱
「さ、練習して・・・」
テヒョンは、ユンギの事を知るのが
嬉しかった
ユンギもまた、毎日テヒョンにピアノを
教えているとやっぱり他の生徒よりも気になり、
可愛く思える
🐱
「ちょっと休憩して、俺の演奏を聞かせて
あげよう」
🐻
「はい!先生のピアノ聴きたい・・・・・」
ユンギが椅子に座り、その横にテヒョンが
立つ
🐻
(うわぁ・・・・・
やっぱり、すごくいいなぁ・・・・・
気持ちが入ってると言うか、なんだろう
泣きそうになる)
すごく落ち着いた曲だった
何を思い、こんなメロディーが生まれるの
だろう……………
普通に音楽教師をしているのが、勿体ない
🐱
「と、最近作った曲は、こんな感じ」
誰かに聴いて欲しくて曲を作る
ユンギもテヒョンに聴かせたくて………
なんて思ったのかもしれない
🐻
「とても良かったです
僕も先生みたいに、そんな風に弾きたい」
ユンギが席を立とうとすると、立ちくらみが
起きてピアノにもたれかかった……………
🐻
「先生!!!
危ない……………」
🐱
「ごめん・・・・・」
ユンギはテヒョンに支えてもらい、椅子に
座る
🐻
「先生・・・深呼吸できますか?」
🐱
ふぅ…………と大きく息をする
🐱
「しばらくしたら、大丈夫だと・・・」
🐻
「喋らなくていいです
僕にもたれかかってください」
自分より一回り大きい身体がユンギには
たくましく思える………
🐱
(もう高校生なら、立派な男だよな・・・)
しばらく二人は寄り添ったまま、窓の外を
眺めていた……………
飛行機が、遠くの方を飛んで行く………
🐻
「乗りたいな・・・」
テヒョンが、ユンギの顔を覗き込む………
目を閉じて、ゆっくり息をしていた…………
しばらくして、ユンギが目を開けた………
🐻
「先生・・・保健室へ行きましょう
僕が支えますから・・・」
ユンギは素直に、テヒョンに寄り添った
*画像お借りしました
#BTS妄想中 #妄想ARMY