子供に不便をさせよう | 子ども達と自然に暮らそ!

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十和田で耳つぼジュエリーのおうちサロンをする傍ら、
子育てがラクに楽しくなるように、
自然食、自然療法などを取り入れながら、
子ども達との自然な暮らしを提案しています。

ベネッセのサイト

で、興味深い記事を読みました。

あスコラvol.6

 

プレーワーカーでもある

関戸博樹さんを交えた対談で、

「遊びと不便が学びを深める」

という記事でした。

 

不便だからこそ

遊びを能動的に(自分で考えて)

工夫する余地が生まれます。

 

今の子供たちは、

というより、社会全体が、

便利な世の中を追求する傾向にあって、

不便を取り除かれています。

 

不便だからこそ、

自分たちがやりやすいようにするには

どうすればいいかを考えるし、

不便だからこそ

頭を使って工夫するのです。

 

自分で苦労するからこそ

気づくこともあります。

 

この記事の中にある

ベネッセの調査で、

「子どもの将来に対する期待」

という表があります。

 

日本の場合、家族や友人を大切にする

という項目が1位、2位と続き、

3位にランクインしたのが

「他人に迷惑をかけない人」。

 

親御さんの

「他人に迷惑をかけないように」という

気持ちもわかるのですが、

先回りしすぎて

子供から

気づくチャンスを奪っていないか?

というのです。

 

確かに、

人に迷惑をかける行為は、

子供にはさせたくないものです。

 

でも、

確かに、迷惑をかけ、

失敗したからこそ

気づくことがたくさんあります。

 

例えば、

公共の場で騒いでいたとき。

騒いで例えば

知らない人に怒られたとしましょう。

 

「そんなことで怒らなくても!」

と、怒られたおうちの方は

気分を害するかもしれません。

でもそこで、病院だったとしたら

「みんな具合が悪くてここにきているから、

あんまりうるさくすると、

頭が痛くなったり、

もっと具合が悪くなる人もいるの。

少し小さな声でお話しできる?」

って言うこともできる。

 

電車の中だったとしたら、

「仕事で疲れて静かに寝たい人もいるから、

もう少し静かにしようね」

って言うこともできるかもしれない。

 

「小さな赤ちゃんが寝てるから、

大きい声出すと起きちゃうから、

小さな声でお話しできる?」

って言えるかもしれない。

 

それまで気づかなかった

他人の存在に気づくチャンスなんです。

 

それが、

人に迷惑をかけないようにと、

はじめっから他人と関わらないようにしていくと、

他人のことに想いを馳せることができない子に

なってしまわないだろうかと危惧します。

 

世の中には、

いろんな人がいると気づくチャンスだし、

失敗から学ぶことができます。

 

自分一人でできないことを、

誰かの力を借りて

一緒に成し遂げることもあります。

それを、相手に迷惑だから

自分一人でやろうと思ったって

うまくいかないことだってあります。

 

誰かの力を借りたり、

迷惑をかけたりしなければ

成り立たないような

「不便さ」のなかに、

人と関わりが生まれてくるし、

本当の面白さは、

そこにあります。

 

人と関わる面白さを、

子供から奪わないように。

便利にしすぎないこと。

 

今まで関わってきた子どもたちの中でも、

既存のものを与えられる子育てを

されてきたんだろうな~という子がいます。

 

そういう子は、

用意された遊びでしかうまく遊べません。

遊びたいけど

〇〇がないから遊べない、

っていう状況があっても、

そういう子は、「〇〇がないからできない~」

って、それっきりです。

でも、不便を経験している子は、

「〇〇がないなら、これを代わりに使おう!」

とか、

「ないなら、段ボールで作るか!」

とか、

あるもので工夫して遊ぼうとします。

 

例えば、

カードゲームに夢中な子たちの中で、

強いカードがなくて、

いつも友達に負けていたりします。

すると、

不便を経験していない子は、

「新しいの買ってもらえばいいじゃん」

「え~!それ欲しい!」

と、簡単に手に入れようとします。

 

でも、不便を経験してる子は

「厚紙ある?」

って聞いてきて、

自分で強いカードを書いて作るんです。

「買ってもらえばいいじゃん」と言ってた子は、

その発想に驚きます。

「え?!作るの?!」って。

 

ないなら作る。

それができるのが

不便さのなせる業です。