悪ガキ達は、ここのところ、
音沙汰がなくなり、
うちの役割もそろそろ終わったのかと、
ちょっぴり寂しくもあるこのごろ。
去年の今頃は、嵐のような毎日でした。
悪ガキ達の今までのことをふりかえりつつ、
一冊の本にしたいと、
文章を書きためております。
それを、
小出しに出していこうと思います。
まずは、
子ども達の居場所を作ろうと思った背景からです。
ひとつの物語として、
どうぞお楽しみ下さい。
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~悪ガキ物語~
この物語は、ノンフィクションです。
日々の子ども達とのやりとりを書き留めたものです。
~はじめに~
私達夫婦は大学時代探検部で知り合いました。
今は世界遺産になった白神山地がフィールドでした。
山登り、沢登り、サイクリングに洞窟探検、
川下りにクライミング。
何にでも挑戦しました。
豊かな自然。美しい自然。
時には牙をむく自然。
夜はたき火を囲んで、
満天の星と真っ暗闇の森を体験。
リバーツーリングで、全国各地の川を下り、
旅先で、地元の方にたくさん良くしてもらいました。
ヒッチハイクしながら北海道を歩いて周り、
小さな子を連れた家族連れの車にも乗せてもらったり、
人の温かさを感じました。
本当に楽しい日々でした。
結婚して、子どもが出来ると、
自分達が楽しんできたことを
子ども達にも経験させたいと思うようになりました。
同時に、そのためには、
今ある自然を豊かな自然のまま子ども達の世代へと
残していかなければならないという想いが
芽生えていきました。
そして、自然にインパクトを与えない暮らし方、
自然を汚さない生き方を
選択するようになっていきました。
自然に暮らすことは、
子ども達にとっても大切なことのように思われました。
小さなうちから
自然の中で遊ばせようと思うようになりました。
自然の美しさを体感して欲しいと思いました。
気の合う友人家族でよくキャンプにも行きました。
子ども達は何にもない自然の中で、
これでもかというほどよく遊びました。
子どもに備わっている遊ぶ力。
生きる力を見てきました。
そうして自然の中で次々遊びを生み出し、
遊びきる子ども達は、
本当にいきいきしていたのです。
ところが、小学校に上がると、
スナック菓子にコンビニ弁当でゲームをして
休日を過ごす子ども達もまわりにはたくさんいました。
晴れた日の公園のベンチで、
頭を寄せ合いゲームをしている子ども達。
すぐ「疲れた~」と言っては座り込む子ども達。
何かが違うんじゃないのか?
自然の中で遊び、
自然に暮らすことは不自然になってしまったのか?
この子達にも、
いきいき遊べる時間が必要なんじゃないのか?
何かがむくむくと、
私達夫婦の中に沸き上がってきました。
「つのつくうちは神の子」という言葉があります。
1つ、2つ、3つ…9つまで。
つまり1歳から9歳まで。
十歳から人間になるのだそうです。
9歳までは、神様からの預かりもの。
大切な預かり物として、慈しみ、十分甘えさせ、
人間の土台を作る時期なのだと思うのです。
安定した土台がなければ、
建物はぐらぐらで崩れてしまうでしょう。
では、土台がしっかり育たなかった子は
どうすればいいのでしょう?
いつからでも、
気付いたときから土台を固め直せばいいと思っています。
このエッセイが、子育てに関わる方に、
子育てに悩む親御さんに役だってくれれば幸いです。
子育てに失敗した!と思っている人も、
気付いたときから土台作りが始まります。
子どもが社会に出て、
自立して自分の夢に向かって頑張っていけるように、
子どもの「生きる力」を育むために、なにが必要か?
このエッセイを読んでいただけた方に、
子どもと共に、子どもの時間を楽しんで頂きたい。
そして、楽しみながら、
子ども時代の土台をしっかり作っていって欲しいと思います。