「パーキンソン病だけにはなりたくない」

友人は私にこう言いました。



私はそれを褒め言葉として捉えました。

すごくポジティブな変換かもしれませんが
「パーキンソン病だけにはなりたくない。あなたのように強く生きる自信がないから・・・」
と聞こえたのです。

私は人の痛みをより深く知る為に
今こうして自ら毎日苦境を生きているのだと思っています。

友人が放った言葉には前後があり、
その友人は介護施設で働く介護士さんです。

私によくアドバイスをくれ、
作成したリハビリ動画を送ってくれる
私の言わばサポーターです。

私は歌を歌うアプリで
手話をしながら歌うシンガーを紹介しました。

彼女自身も失声症という
ハンデを持った方です。

彼女のライブ配信の途中で
その症状が出てしまった時
私はたまたまそこに居合わせました。

そこで歌を手話で伝える
偉大さを知ったのです。

聞こえ、のない静けさの中で
表情と2本の手だけで
歌を伝えられる

それに深く感動を覚えたのです

私は必死に覚えました
曲は東日本大震災時に制作された
「花は咲く」

私が覚え、発信した動画を
その友人は聾唖の利用者のおばあさんに
見せた、と伝えてくれました。

その方はなかなか心を開いてくれなかった方だそうですが

私の動画を見て

驚き、
喜び、
涙し、

最後に笑ってくれたそうです。

そしてその日から何度も見せてと
せがまれた、と。

人の気持ちに寄り添う、とは
口だけでは難しい物があります。

それを超えた
遠く離れた気持ちの寄り添いが
伝わり、

あー、やって良かった。
と心から思えました。

利害関係はそこに存在せず

ただただ「気持ちの交流」が私の記憶に光っています。

私の使命とは
そういう事なんだろうと
日々思って生きています。