春風は覚えず
今 振り向けば
なんと悲壮なる幻
我が人生よ
一滴の涙さえ見せぬ
乙女の純愛に動けぬ時もあった
娼婦の胸に堕ち
まどろみと共に更けた夜もあった
絶望と歓喜が交差した
青葉の頃はとうに過ぎ
辛酸と苦汁を身に浴び
嘆きと悲しみの果てに訪れるは
稲穂手折る静寂
吐息のくもる星空に
仄かに光る 3つ星を遠く眺め
終末の地より
ようやく神々に祈りを捧ぐ
我が魂は 茜の空に帰る鴉の声に似て
今ふるさとに帰す
蜉蝣と共に蘇るは
あの夏の日の夕立
染みわたる雨と土の匂い
バラバラと音を立て
足早に時は過ぎ ふと気付けば夕闇
罪深き四季を重ねるも
それでも神の慈愛は平等に・・・
銃弾の音が 優しく この身に降り注ぐ
