いつもブログを読んでいただき、大変感謝しております。

文化ライターのブルーノです。

今日は、少し似た用語の使い分けについてお話します。

仕事でよく、
低減・削減・縮減・節減・軽減
という用語を使うことがあると思います。
どの用語も何かを"減らす"時に使うと思いますが、皆さんはこれら用語の使い分けをしていますか?

私は、仕事上少しだけ拘りを持っていて、なるべく使い分け又は統一した使い方をするようにしています。
では、どのように使い分けするのか?
その前に、これら用語の本来の意味を押さえて置きましょう!

以下、大辞林・大辞泉より
①低減とは・・・
数量が減ること。減らすこと。値段や費用が安くなること。
使用例:経費を低減する。予算を低減する。
②削減とは・・・
現にあるものを削って減らすこと。
使用例:予算を削減する。
③縮減とは・・・
縮めたり減らしたりすること。特に計画予算などの規模を小さくすくこと。
使用例:開発計画を縮減する。
④節減とは・・・
数量や経費などを切り詰めること。
使用例:電力を節減する。
⑤軽減とは・・・
負担、苦痛などを減らして軽くすること。
使用例:税の軽減。負担の軽減を図る。

これらを読むと、明らかに軽減だけがニュアンスが違うことがわかります。
他4つは、かなりニュアンスが似ており、日常生活でどの用語を使っても特に問題はないでしょう。

それでは、一番わかりやすいコストダウンの意味で考えてみましょう。

①コストの低減、②コストの削減、③コストの縮減、④コストの節減、この4つは特に違和感はありません。
しかし、⑤コストの軽減だけは少し違和感があります。
軽減は、負担や痛みなど既にマイナスへ作用している状態から少しでも和らげるという時に使うと頭にスッと入ります。
例えば、「現状五㎏の負担に対して一㎏の軽減を図り、今後は四㎏にする。」
つまり、軽減はダウンの意味ではなく、少しアップの意味なのです。

それでは、他4つの使い分けですが、
まず、コストダウンの大きさで順位を付けてみると、
③縮減,②削減≧①低減,②削減>④節減
になります。
基本的な考え方は、縮減≧低減>節減で、削減は大小があるが節減よりは大きいということです。

次に、コストダウンのための工夫・努力で順位を付けると、
③縮減,①低減>④節減>②削減
になります。
基本的な考え方は、縮減と低減は必ず工夫が必要ですが、節減は工夫は必要とせず努力が必要です。削減は工夫も努力もせずに単純にできるということです。

最期に、コストダウンの発生時期で並べると、
③縮減⇒①低減,②削減⇒④節減,②削減
になります。
発生時期をわかりやすくするために、何かのプロジェクトの進行で考えてみます。
構想⇒計画⇒設計⇒製造⇒維持・管理
というように。
基本的な考え方は、縮減は構想・計画段階で行い、低減は設計・製造段階で行い、節減は維持・管理段階で行うということです。削減は設計・製造・維持・管理で行うということです。

まとめますと、
構想・計画段階で工夫してコストダウンの幅を大きくする場合に、『コストの縮減』という。
設計・製造段階で工夫してコストダウンを行う場合に、『コストの低減』という。
維持・管理段階で努力してコストを節約する場合に、『コストの節減』という。
設計・製造・維持・管理段階で単純にコストダウン又は節約する場合に、『コストの削減』という。

以上、使い分けの例を説明しましたが、これはあくまで私ブルーノの拘りです。
皆さんも拘りを持って、用語の使い分けをしてみてはいかがでしょうか。
仕事で一味違ったアウトプットができるようになり、同僚に比べてワンステップ上の文書が書けるようになりますよ!
(^-^)/


資格・スキルアップランキングへ