私は、二年前に技術士会に入会しました。
毎月、月刊技術士が送られてくるので、空いた時間にチラチラ読んでいます。

今日は、8月号から始まった[福島第一原発事故の影響と現状,これから]の中に出てきた2つのキーワードが気になりましたので、雑感を書きたいと思います。

1つ目は、リスクトレードオフです。
一つのリスクを減らそうとすると別のリスクが増え、総合的にリスクを減らせない状態が起こること。との注釈がありました。
このリスクトレードオフを技術に関わる実務の中で活かすことは非常に難しいことと思います。
あるリスク対策を実行すれば、どこかに必ずしわ寄せが生じてしまい、そのリスク対策も必要になるからです。
リスク対策における最も簡潔な考え方としては、対策の優先順位と力の入れ具合の調整だと思いますが、決してどんなリスクも0になることはありません。
あとリスク対策で有効なのは、相乗効果が発揮できる方策だと思うのですが、その方策自体にも大きな負荷を生じるものだと思います。
また、リスクばかり気にしていては、短期的に業務が進まないというリスクも発生してしまいます。

2つ目は、リスク源の時間変化です。
当たり前ですが、どんな技術業務でも時間が経てば、環境や状況も変わっていくのでリスク源も変化していきます。
その変わっていくリスク源を的確に捉えて効果的な時期に効果的なリスク対策を講じていくことが大切です。
しかし、それが実務的には極めて難しく、常にリスクを念頭に入れておかなければ、対策実施の時節を見逃してしまいます。

これから、リスクマネージメントを少しづつ勉強し、実務上においても少なからず活かせるようになりたいと思います。

福島第一原発の話題は、今後、我国では遠い将来まで付き合っていくことになると思います。
汚染水の問題などの情報にもアンテナを張って見守りながら考えることを忘れないようにしたいと思います。




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