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終の住処をどこにするかの選択肢

 

高齢者の住まいとして、どのような選択肢があるのでしょうか? 一般的には、自宅や親族の家で暮らすことや、施設に入ることが考えられます。しかし、施設に入るという選択肢も、一概には同じではありません。施設には、住宅型と介護型という2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。この記事では、住宅型と介護型の施設の違いと特徴について、詳しく解説していきます。自分の最期を迎える場所として、施設を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

自宅を終の住処にするメリットとデメリット

 

自分の最期を迎える場所として、自宅を終の住処にすることを考えている人は多いでしょう。しかし、自宅で最後まで暮らすことには、メリットだけでなく、デメリットもあります。自宅を終の住処にする場合のメリットとデメリットについて、以下に紹介します。

 

 メリット

 

自宅を終の住処にするメリットは、主に以下の3つです。

  • 住み慣れた環境で安心して暮らせる
    自宅は、自分の思い出や趣味が詰まった場所です。自分の好きなように生活できるので、心の安定にもつながります。また、近所の人や友人との交流も続けやすく、孤独感を感じにくいでしょう。高齢者にとって、環境の変化はストレスになりやすいので、自宅で暮らすことはメリットといえます。
  • 家族との絆を深められる
    自宅で暮らす場合、家族との関わりが多くなります。家族に介護をしてもらうことで、感謝や愛情を伝えられる機会が増えます。また、家族も自分のために尽くしてくれることに感謝や尊敬の気持ちを持ちます。家族との絆を深めることは、最期まで幸せに生きるために重要です。
  • 費用を抑えられる
    自宅で暮らす場合、施設に入る場合に比べて、費用を抑えられます。施設に入る場合は、入居一時金や月額料金、介護サービスの自己負担額などがかかりますが、自宅で暮らす場合は、家賃や住宅ローン、光熱費などの固定費が主な費用です。介護保険制度を利用すれば、介護サービスの費用も一部負担で済みます。自宅をバリアフリー化する費用も、補助金や助成金を活用すれば、負担を軽減できます。

 

 デメリット

 

自宅を終の住処にするデメリットは、主に以下の3つです。

  • 家族に介護の負担をかけてしまう
    自宅で暮らす場合、家族に介護をしてもらうことになります。しかし、家族には仕事や家事などの責任もあります。介護の負担が重くなると、家族の体調や精神面に影響が出ることもあります。また、家族との関係にも変化が生じることがあります。家族にとって、自分は負担になっていないか、という不安や罪悪感を感じることもあるでしょう。
  • 介護サービスの利用が難しい場合がある
    自宅で暮らす場合、介護サービスの利用が必要になることがあります。しかし、介護サービスの利用には、条件や制限があります。例えば、訪問介護や訪問看護は、一定の時間帯や回数に限られています。また、デイサービスやショートステイなどの通所サービスは、自宅からの距離や交通手段によっては、利用が難しい場合があります。自宅で受けられる介護サービスの種類や利用方法を知っておくことが大切です。 
  • 自宅の環境が不適切な場合がある
    自宅で暮らす場合、自宅の環境が高齢者に適しているかどうかをチェックする必要があります。例えば、玄関や階段に段差があると、転倒の危険が高まります。また、トイレや風呂場が狭いと、介護者が入りにくくなります。自宅の環境が不適切な場合は、バリアフリー化や改修を検討することが必要です。しかし、バリアフリー化や改修には、費用や工期などの問題があります。自宅の環境を改善するための方法や費用を調べておくことが大切です。 

以上が、自宅を終の住処にする場合のメリットとデメリットです。自宅で最後まで暮らすことには、自分らしい生活を送れるというメリットがありますが、家族に介護の負担をかけてしまったり、介護サービスの利用が難しかったり、自宅の環境が不適切だったりというデメリットもあります。自宅を終の住処にするかどうかは、自分の価値観や生活スタイルに合わせて、よく考えて決めることが大切です。 

 

 

施設を終の住処にするメリットとデメリット  

 

自分の最期を迎える場所として、施設を終の住処にすることを考えている人は多いでしょう。しかし、施設に入ることには、メリットだけでなく、デメリットもあります。施設を終の住処にする場合のメリットとデメリットについて、以下に紹介します。

 

 メリット

 

施設を終の住処にするメリットは、主に以下の3つです。

  • 専門的な介護や医療を受けられる
    施設には、介護スタッフや看護師などの専門的な人材が常駐しています。介護や医療の必要度に応じて、適切なサービスを受けることができます。また、施設によっては、医師や理学療法士などの専門家が定期的に訪問したり、連携したりしています。自宅では受けられないような高度な介護や医療を受けられるので、安心です。
  • 生活の負担を軽減できる
    施設に入ると、食事や掃除、洗濯などの生活の面倒を見てもらえます。自分でやらなければならないことが減るので、体力や時間の節約になります。また、施設には、レクリエーションやイベントなどの娯楽が用意されています。自分の好きなことに参加したり、自由に過ごしたりできるので、楽しく充実した生活が送れます。
  • ひとりぼっちにならない
    施設には、同じような境遇の入居者やスタッフがいます。日常的にコミュニケーションを取ることができるので、孤独感を感じにくくなります。また、施設によっては、地域の人やボランティアとの交流もあります。人とのつながりを持つことは、心の健康にも良い影響を与えます。

 

 デメリット

 

施設を終の住処にするデメリットは、主に以下の3つです。

  • 費用が高くなる
    施設に入ると、入居一時金や月額料金、介護サービスの自己負担額などがかかります。これらの費用は、施設の種類やサービスの内容によって異なりますが、自宅で暮らす場合に比べて高くなることが多いです。介護保険制度を利用しても、全額はカバーできません。自分の財産や年金などの収入で支払えるかどうか、しっかりと計算しておく必要があります。
  • 自由が制限される
    施設に入ると、自分の好きなように生活できなくなることがあります。例えば、消灯時間や食事の時間が決まっていたり、ペットや家具を持ち込めなかったり、外出に制限があったりする場合があります。また、施設のルールやスタッフの指示に従わなければならないこともあります。自分の価値観や生活スタイルに合わない場合は、ストレスを感じることもあるでしょう。
  • 人間関係に悩む
    施設には、さまざまな人がいます。入居者やスタッフとの人間関係は、施設生活の快適さに大きく影響します。しかし、人との関わりは必ずしも円滑にいくとは限りません。気の合わない人やトラブルメーカーに出会うこともあるでしょう。また、施設の雰囲気やスタッフの対応が変わることもあります。人間関係に悩むと、心身の不調につながることもあります。

以上が、施設を終の住処にする場合のメリットとデメリットです。施設に入ると、専門的な介護や医療を受けられたり、生活の負担を軽減できたり、ひとりぼっちにならなかったりというメリットがありますが、費用が高くなったり、自由が制限されたり、人間関係に悩んだりというデメリットもあります。施設を終の住処にするかどうかは、自分の価値観や生活スタイルに合わせて、よく考えて決めることが大切です。

 

 

住宅型と介護型の施設の違いと特徴

 

高齢者の住まいとして、有料老人ホームが人気ですが、有料老人ホームには、住宅型と介護型という2種類があります。それぞれどのような違いや特徴があるのでしょうか? この記事では、住宅型と介護型の施設の違いと特徴について、以下の4つの観点から比較してみます。

  • 入居対象者
  • 費用
  • サービス
  • 環境

 

 入居対象者

 

住宅型と介護型の施設の入居対象者は、以下のように異なります。

 

 

住宅型は、自立から要支援2までの方が入居できます。要介護になった場合は、外部の介護サービスを利用することができますが、施設内で介護サービスを受けることはできません。そのため、介護度が高くなると、別の施設に移る必要がある場合があります。

 

介護型は、自立から要介護5までの方が入居できます。施設内で介護サービスを受けることができるので、介護度が高くなっても、施設にとどまることができます。ただし、入居時には、介護保険の認定を受けている必要があります。

 

 費用

 

住宅型と介護型の施設の費用は、以下のように異なります。

 

 

住宅型は、入居時の費用も月額利用料も、介護型よりも安くなっています。これは、住宅型では、介護サービスの提供がないため、人員や設備のコストが低いことが理由です。ただし、住宅型では、外部の介護サービスを利用する場合は、別途自己負担が発生します。そのため、介護度が高くなると、費用が増える可能性があります。

 

介護型は、入居時の費用も月額利用料も、住宅型よりも高くなっています。これは、介護型では、介護サービスの提供があるため、人員や設備のコストが高いことが理由です。ただし、介護型では、介護保険の適用を受けることができるので、介護サービスの自己負担は一定額に抑えられます。そのため、介護度が高くなっても、費用が変わらない可能性があります。

 

 サービス

 

住宅型と介護型の施設のサービスは、以下のように異なります。

 

 

住宅型と介護型の施設では、食事や緊急時の対応などの付帯サービスは共通して提供されています。しかし、介護サービスについては、住宅型では外部の介護サービスを利用することになります。そのため、利用するサービスの種類や時間帯、回数などは、自分で選択することができます。また、利用しない場合は、費用もかかりません。

 

介護型の施設では、施設内で介護サービスを受けることができます。そのため、利用するサービスの種類や時間帯、回数などは、施設の規定に従うことになります。また、利用しなくても、費用はかかります。

 

 環境

 

住宅型と介護型の施設の環境は、以下のように異なります。

 

 

住宅型の施設では、居室の広さは25㎡未満と定められています。また、バリアフリー化も必須となっています。そのため、自分のプライバシーを守りながら、快適に暮らすことができます。しかし、共用スペースは少なめなので、他の入居者との交流はあまりないかもしれません。

 

介護型の施設では、居室の広さは10~20㎡程度となっています。また、バリアフリー化も必須となっています。そのため、自分のプライバシーはあまり守られないかもしれませんが、介護や医療の面で安心できます。また、共用スペースは多めなので、他の入居者やスタッフとの交流が多くなります。これは、孤独感を軽減したり、刺激を受けたりすることにつながります。しかし、共用スペースは、騒音や臭いなどの問題も起こりやすいので、注意が必要です。また、施設の雰囲気やスタッフの対応に不満がある場合は、施設を変えることが難しい場合があります。施設を選ぶときは、自分のニーズや希望に合った施設を見つけることが大切です。

 

 

施設への入居を考えるタイミングと準備

 

高齢になると、自宅での生活が困難になることもあります。そのとき、施設への入居を検討する方も多いでしょう。しかし、施設への入居は、いつどのように決めればいいのでしょうか? この記事では、施設への入居を考えるタイミングと準備について、以下の3つのポイントからお伝えします。

  • 介護の必要性と自立度
  • 施設の種類と費用
  • 施設の選び方と申し込み方法

 

 介護の必要性と自立度

 

施設への入居を考える最初のステップは、自分や家族の介護の必要性と自立度を把握することです。介護の必要性とは、日常生活の中でどのような支援や介護が必要なのかということです。自立度とは、自分でできることやできないことの程度を示す指標です。介護の必要性と自立度は、介護保険の要介護認定で判断されます。要介護認定とは、介護保険の利用を申請する際に、市町村が行う審査のことです。要介護認定の結果は、要支援1~2、要介護1~5の6段階に分けられます。要介護度が高いほど、介護の必要性が高く、自立度が低いということになります。要介護認定を受けるには、市町村の窓口に申請する必要があります。

 

介護の必要性と自立度を知ることで、自分や家族がどの程度の介護を必要としているのか、自宅での生活が困難になっていないか、施設での生活が適切かどうかなどを判断することができます。また、施設の種類や費用、サービスなども、要介護度によって異なります。そのため、施設への入居を考える際には、要介護認定の結果を参考にすることが重要です。

 

 施設の種類と費用

 

施設への入居を考える次のステップは、施設の種類と費用を把握することです。施設の種類は、大きく分けて、介護保険施設と民間介護施設に分けられます。介護保険施設とは、介護保険の適用を受けられる施設のことで、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などがあります。介護保険施設は、介護や医療の面で安心できる一方、費用は比較的安く抑えられます。しかし、入居には要介護認定が必要であり、入居待ちの状態が長くなることもあります。民間介護施設とは、介護保険の適用を受けられない施設のことで、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などがあります。民間介護施設は、自由度やサービスの面で魅力的な一方、費用は比較的高くなります。しかし、入居には要介護認定は必要なく、入居のタイミングも自由に選べます。

 

施設の種類と費用を知ることで、自分や家族の希望や予算に合った施設を選ぶことができます。また、施設の種類によって、入居のための準備や手続きも異なります。そのため、施設への入居を考える際には、施設の種類と費用を参考にすることが重要です。

 

 施設の選び方と申し込み方法

 

施設への入居を考える最後のステップは、施設の選び方と申し込み方法を把握することです。施設の選び方は、自分や家族の希望やニーズに応じて行うことが大切です。施設の選び方には、以下のようなポイントがあります。

  • 立地や交通の便
  • 居室の広さや設備
  • 食事やレクリエーションの内容
  • 介護や医療の体制
  • スタッフの対応や雰囲気

これらのポイントを確認するためには、施設の資料やパンフレットを取り寄せたり、施設の見学や体験入居をしたりすることがおすすめです。施設の見学や体験入居は、事前に予約をする必要がありますので、気になる施設に連絡してみましょう。

 

施設の選び方と申し込み方法を知ることで、自分や家族にとって最適な施設を見つけることができます。また、施設の種類によって、申し込みの方法や条件も異なります。そのため、施設への入居を考える際には、施設の選び方と申し込み方法を参考にすることが重要です。

 

 

まとめ

 

この記事では、住宅型と介護型の施設の違いと特徴について、入居対象者、費用、サービス、環境の4つの観点から比較しました。住宅型と介護型の施設は、それぞれメリットとデメリットがあります。自分の価値観や生活スタイルに合った施設を選ぶことが大切です。

 

【不動産や住まいの気になるポイント】

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【お知らせ】 

令和6年4月1日から相続により(遺言による場合を含みます)不動産を取得した相続人は、相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととされました。 遺産分割協議の成立により、不動産を取得した相続人は、遺産分割協議が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた登記の申請をしなければならないこととされ、正当な理由がないにもかかわらず申請をしなかった場合には、10万円以下の過料が科されることがあります。

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