未だもって、“恋”がよく分かっとらんあたしだけれど、実は男の人と付き合ったことはある。何年も。そして同棲まで至った。
支配下に置かれていることにすら、気付かんかった。大学のカウンセで、初めて『デートDV』とゆう言葉を知った。
始めは、言葉の暴力だった。あたしを蔑む様な言葉たち。「バカ」「だからお前はダメなんだ!」など、人格否定のオンパレード。
そして、身体への暴力もあった。髪の毛を掴まれたり、そのまま押されて投げ飛ばされたり、蹴りを入れられたこともあった。ケガする程じゃない。その人も言っていた「手加減してやってるんだぞ!」と。それが、脅し文句だと、あたしも分からんかったし、その人も気付いとらん・・・?
更にまた、性の強要。あたしはしたくなくて断っても、相手は機嫌を損ねて、怖い顔をした。その空気・・・断ったらダメな空気・・・。
この3つ。基本的なデートDVは主に、「精神的暴力」「身体的暴力」「性的暴力」で構成される事が多いそぉだが、まさにそれだった。
友達にも何回も相談した。「別れた方がいいのか?」と。きっと頭のどこかで自分も分かっとったんだろぉ、別れたが良いって。それでも、別れるのに何年もかかってしまった。“支配”とは怖いものである。
あたしが体験したのは、“恋”ではなく、ただの“支配”だった。
切り抜ける方法は、体験したあたしでさえ未だよく分からん。決断力は多いに必要だし、精神的距離と同時に、身体的距離がかなり必要だと思う。ケータイやネットで簡単に繋がってしまう時代・・・多分それ、長引かせる原因になると思うよ。