諦めないといけないことと、諦めちゃいけないこと。① | 発達障害一家・5人揃ってアスペ+ADHDだからできること

発達障害一家・5人揃ってアスペ+ADHDだからできること

ADHD+アスペルガー症候群の当事者です

息子たちと旦那も同じ障害を持っていますが
だからこそできること  を大切に。
HP URL:nekomama.site



今回の記事は、主に高機能のお子さんと、
境界線…いわゆるボーダー域のお子さんに関する話。

特性は持ちながら、知的に遅滞を認められず、
いずれ社会へ巣立っていくお子さんをお持ちの親御さんへ向けての記事になります。



まず初めに。






根本的なところで、「遅滞を認められる」お子さんというのは、具体的にどの領域のお子さんで、
私が言う、「社会へ巣立っていく」とはどういう意味か?



具体的な数値や生活自立に関してダイレクトに提示していきます。
苦手な方や辛い方はスルーしていただくようお願いします。









「高機能」という言葉は、特性を持ちがら知的には問題が見られない子供を指す表現なのは皆さん当然ご存知かと思いますが、
その明確なラインは難しく。

現行の法律では、「IQ 70以下」を精神発達遅滞と分類し、療育手帳が発行されています。

中には、それ以上の数値を区切りとして手帳を発行している自治体もありますが、
ひと昔前と比べると「緩和された」状況の今。

この「療育手帳」をお持ちのお子さんは増えているのが現状です。

それに伴い、
従来までは普通級に所属していたタイプのお子さんでも、支援級や支援校で過ごすお子さんも実際増えていて。
世の流れは、「適切な支援を」受けられるように確実に動いてきています。


ですが、ちょっと立ち止まって考えて欲しい。
…と、私は思います。




手帳を持っている

ということは、公的に「障害」ということを認められ、
公的は支援を受ける権利を得ている。

それは、療育手帳だけではなく、精神障害者手帳も同じ解釈ができ、

それによって、様々なサービスを受けることができます。


例えば療育とか、デイサービスとか、
支援級や支援校に関しても、その一部であり、
ようは、そういったサービス・支援を「受ける権利」を得ているわけですね。


療育手帳の基準とされる数値が引き上げられたのも、まさにそれが大きな目的であり、

早期療育・早期支援が強く叫ばれる今、


適切なサービス・支援を、より多くの子供たちに


そういった声に応えての改正で、

近年、自閉症(スペクトラム)やADHDの診断で精神障害者手帳の申請が通るようになったのも、そういった声を受けての対応なわけです。


手帳があるかないか。
障害として認めてもらえるかどうか。

それによって受けられるサービスが違うということは、
子供の成長に大きな影響を与えます。


以前は有料で高額だった療育やカウンセリングが、無料・または安価で受けられれば、その敷居は格段に下がり、
適切な療育を受けられる親子が増える。

逆に、リアルにお金がかかるから。
…と、適切な療育や支援を受けられなかった親子がたくさんいた。

だからこそ。


そのハードルを下げ、「成長の手助けになるように」と、支給されているわけで、
それは、将来へ向けての社会的な投資です。


ここで大切なのは、
あくまで「将来へ向けての」手助けであるということ。

リアルに、幼少期のIQが60代や70代のお子さんは、「そこを抜けていく可能性を含めて」の支援であり、
逆に言うと、

適切な療育と支援を受け、
社会へ巣立つことができるように   作られているシステムだということ。

「大人になっても」同じようにサポートしてもらえるわけではなく。


それは、手帳   だけの話ではなく、
「社会」としても、同じだということです。




いわゆる精神発達遅滞というのは、その能力により、
言い方は悪いですが、ランク付けがされています。


(言葉がダイレクトになります。ご容赦ください)


同じように「精神発達遅滞」と呼ばれるお子さんでも、
重度判定のお子さんと、軽度判定のお子さんでは、その暮らしぶりには大きな差があり、

将来 「大人になった時」




あなたのお子さんは、
どこの集団に属し、どんな生活を送る「立場」だと思われますか?








我が家の子供達は、それぞれで比べれば、
その能力には単純にIQで50程度の差がありますが、


3人とも、自分で仕事をしてお金を稼いで生活していく立場です。


あなたのお子さんはどうですか?





現実的に考えて、



障害年金をもらいながら、作業所や特例子会社で働き、
グループホームで暮らしていく子供ですか?

一般企業の障害者枠で働き、わずかながらの年金で一人で、支援員さんにお金の管理をしてもらいながら暮らしていきますか?


それとも、
どんな仕事でもいいから、自分の力で稼いだお金で暮らしていきますか?



本当に、障害者年金をもらう立場ですか?
特例子会社で働く立場ですか?
障害者枠の就労をもらえる立場ですか?





その定員は、思っているよりも少ないということを、ご存知ですか?
その基準が実際どのラインなのご存知ですか?

障害年金の金額を知っていますか?

その暮らしぶりを、現実的に知っていますか?






その上で、もう一度、




あなたのお子さんは、どの集団に属し、どのような生活送る立場のお子さんでしょうか?










続く