”糖質制限についての考察。
個人で始めるのは簡単なのに
糖質制限は、実行すること自体は非常に簡単だ。食材にふくまれる
糖質の量だけであり、それ以外の知識は必要ない。
【今日の昼めしから、ご飯を食べないようにしよう、してみるかな】
思い立つだけである。それで始められる。
しかし、糖質制限を朝食や夕食だけで始めようとすると、物事はそんな
簡単ではないのだ。
家族の食事はどうしたらいいのか、という問題が出てくる。
家族全員に糖質制限について理解してもらうのには実に大変だ。
むしろ、最初は理解しがたいであろう。特に子供がいる場合
子供に糖質制限しても大丈夫なのか、成長期の子供が糖質を
摂取しないで成長が妨げられないかなど、とまだ結論がでていない
ことが多い。場合によっては、献立を2種類作る必要さえある。
そして家庭の主婦として、これまで親しんでいた「ごはんとおかず」
という方程式が崩れてしまう。
日本人の食事の基本は「白米と白米を美味しく食べるためのおかず」
という組み合わせで数百年間続けてきたのだ。
糖質制限は、その積み重ねを一挙に覆すものだ。
今までの常識が一挙にひっくり返ってしまう変化のことを
パラダイム・シフトと呼ぶ。
家庭という社会の最小単位ですら容易ではないのだから、
社会とか地域社会のような大きな単位になればなるほど
糖質制限というパラダイム・シフトはさらに受け入れがたくなろう。
組織は大きくなるほど保守的になり、大きな変化を受け入れ困難だ。
しかし、変化を受け入れてくれることができる個人は必ずいる。
常にアンテナを伸ばして新しいものをキャッチしようとする人間だ。
やがて、そのような人間が増えて来る.さらに世代交代により
【社会の常識】はひっくり返り、パラダイム(=社会の常識)が
大転換するだろう。
おそらく”糖質制限”も同様だろう。
現時点では、糖質制限はまだ、一部の人間が実行しているだけだが、
私の知る限り、糖質制限を始めた人で、元の糖質食に逆戻りした人
はいない。
それは、糖質制限をすることで体調がよくなり、体形がスマートになる
という効果を実感してしまうからだ。
いったんその絶大な効果を体験してしまうと、元の「糖質食生活」に
戻りたくなくなるのだ。
いったん痩せられて体の調子もすこぶる良いのに、みっともないデブ
体形には戻りたくないものだ。