道楽おやじの独り言

道楽おやじの独り言

東京は武蔵野市吉祥寺でシュガーレコーズ(http://sugarrecords.org)ってちっぽけな店をやってます。オリジナル設計の真空管アンプ製作やヴィンテージオーディオのレストア、製品紹介他アナログオーディオ&レコードの紹介ブログ

なんか空梅雨で終わった?もう馬鹿みたいな蒸し暑さ

 

そんな今日この頃皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

タイトルのガラードのオーバーホール

 

とっくに完了して試運転も済ませて静かに律儀に回っていますが

 

 

修理内容の一部を・・・・・

 

Before

何と言ってもアイソレーショングロメットが一つ欠損には驚きました

 

After

過去に扱ったガラードで見た事が無かったもので

 

モーターサスペンションのダンパーラバースリーブはふやけ切っているのも

Before

年代を考えれば当然なのですが・・・・・

ここまでふやけ切っているのは中々のものです

 

上下6箇所全てを交換です

 

車のサスペンションのダンパーと同じ働きですから

 

ドッシリと安定した音を出す為の処置の一つ

 

意味の無い物をわざわざ使うはずは無いと言う事を知るべきです

After

 

スプリング関係もどの部分もいい加減なその場凌ぎの状態

Before

と・・・・・

After

悪い所は新品パーツで組み直しすれば元通り

 

スプリングは適正なテンションでアイドラーを保持します

 

安定した回転には必須のパーツです

 

もう何の心配も動作の疑いも持たずに済む状態に復帰です。

 

後は・・・・・

 

モーターを分解してローターシャフトのコンディション確認

 

スピンドルから想像したよりも全く問題のない状態に安心しました

 

そして注油して組み直し

 

組み直しも一番抵抗が無く静かに回転する所を探り固定

 

2本の貫通ボルトのそれぞれのテンションも抵抗無く安定した回転を得る為に重要な調整です

 

 

ここでローターブッシュの交換の事

 

私はその必要を感じる個体に出会った事は過去に無いのでしませんが

 

このモーターのローターブッシュを交換する方もいる様ですが

 

ローターシャフトとブッシュのクリアランスは非常に繊細です

 

ハンドリーマーで広げてなんて加工精度では

 

本業が金属加工をしている身にとってはとても考えられません

 

ローターシャフトに痛みが無ければブッシュに対してベストなクリアランスの証明です

 

長年の使用で馴染んで最適なクリアランスを維持していると言う事です

 

さて肝心のスピンドルの状態ですが

 

Before

グリスタイプでこの傷は私は過去目にした事が有りません

 

大体にグリスが全然残っていないとは???

 

どんな整備を過去受けていたのでしょうか

 

・・・・・でも安心して下さい

 

 

内部をグリスで満たして長時間の試運転をして内部の気泡を抜けば

 

目一杯グリスを入れているので中から溢れてきます

 

長期間にわたってグリスの酸化を防げます

 

そして適正な抵抗感でプラッターを回せば為の有る音楽的表現力の高いサウンドを

 

 

・・・・・楽しめます。

 

もちろん使うグリスはガラード純正に限ります。

 

このスピンドル単体での回転抵抗感は

 

普段オイルスピンドルしか知らないと「えっ?大丈夫?」

 

と言う位の抵抗感ですが

 

 

このグリス時代のモータートルクは強力

 

あっという間に定速

 

そしてプラッターを指で触っていても回転力の力強さに驚きます

 

 

アイドラードライブなのに・・・・・

 

 

他にも細かな整備を施していますが機械は悪い所を直せば元通りです

 

 

これから先も

 

 

 

適正なメンテナンスのみで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・末長く楽しめます