「がんになって止めたこと、やったこと」の野中さんは、まず最初にゲルソン療法からやってみたようです。自己流で人参ジュースを2リットル飲んでいたようです。

 

 ただ、糖質が過多になる心配があったため、オーソモレキュラーを主体とした栄養療法も検討し始めます。オーソモレキュラーというのは分子整合栄養医学といって、大雑把に言うと糖質制限にプラスしてビタミン類をサプリで補うといったようなイメージの治療です。オーソモレキュラーから見ると肉食はOKになります。

 

 その後、日比谷のタニクリニックに受診して漢方をベースにした治療を受け、食事の指導も受けてます。谷先生の指導はおそらくエドガーケイシー療法に内容が似ているようです。化学調味料、保存料などを避ける、農薬を避ける、精製されたものを避ける、四つ足動物を避ける、大型の魚を避ける、お酒やジュースを避ける、といった内容です。”気”が良くなる食事を勧められたようです。

 

 その他にも、済陽式食事療法も勉強したり、玄米にも凝ったようです。

 

 最終的には、食材の品質にこだわった玄米菜食+αといった食事療法に落ち着いたようです。具体的な内容は本に全て書いてありますので、購入して確認することをお勧めします。食事のことばかりでなく、標準治療を受けた様子や代替医療をどのように受けたかなどにも言及しておられ、大変読み応えがあります。

 

 最近は糖質制限やタンパク質摂取の重要性がクローズアップされていますので、そちらから食事療法を始めてみる方も多いですし、それで良くなっている方も当院の患者さんにいらっしゃいます。やはり人それぞれ違うものですので、色々と勉強しながら試していくしかないようです。