青空の下、ヨットで船出をした。乗組んだのは5名。
船が嵐に会い船が難波した。
水も食物もなく、空にはぎらつく太陽、海にはサメの一群。絶体絶命の五日間で生き残ったのは2名だけだった。
「生死を分けたのは?」というインタビュアーの質問に「どんな絶望的な状況においても強い意志があれば必ず光は見える」と答えた。
23時、最後の生徒を送り出しながら、
「テレビ番組から教訓を学んだんや。まずはあらすじから・・」と切り出した。
「日を追うごとに絶望感が心を支配し始める。命を絶つ仲間・・・それでもあきらめてはいけない。一条の光があるなら自分を信じること・・。受験も同じや。重い扉も開くことがある」と熱弁を奮った。
「ああ・・この前の番組やろ。見たで・・・俺もやらんとあかん、って思った」と冷静な応答。
「そんな番組を見てる暇があるなら、もっと自分を追いこめや!」と話の矛先を変えて、説教を始めると、
「失礼します」と肩をすぼめ、ソソクサとドアを開き帰っていった。
後ろ姿を見送りながら、
運命の女神が微笑まないこともあるが、とにかく可能性があるなら叩き続けないとね、と思った次第だ。
追記:
多くの保護者が「最後の挨拶に」と教室に立ち寄ってくれる。一緒に勉強した生徒と別れるのは寂しいものだ。

おいしく皆で頂きました。