笑顔の絶えない子だったが、
最近、暗い顔をする。
気になって、人がいない時間帯に、話しかけた。
すると、
ちょっとした言葉の行き違いから、友人と気まずくなってから、
常に、自分は人からどう思われているのだろう?と
周囲の者との人間関係に気を配るようになり、ひどく疲れる、と言う。
ガラスの時代だ。ちょっとした事に悩み、人の目が気になる。
そんな事を考えていると、
海外の大学院の翻訳コースで知り合いになった女性のことを、思い出した。
「なぜ、翻訳家を志したの?」と尋ねた僕に、
「中・高生時代より、周りの目が気になり、人間関係に悩むようになったんだ。だから、人との関わりあいの少ない仕事を選ぼうと思った」と話した。
「でも、本格的に翻訳を職業にしようと思って、5年。私は、27歳になっていて、気が付くと周りに気を使うことも少なくなり、傷つくことも少なくなってた」と笑顔を見せた。
そして、
「なんで、あんなに悩みが多かったのだろう?」と若かりし頃を振りかえり笑った。
優秀な女性で、卒業後、シドニーに残り、日本とイギリスの新聞社から仕事を受けて、今も生活をしている。
僕はと言えば、
傍若無人、
厚顔無恥、
高校時代から、人がどう思おうと、おかまなし・・・。
とっても嫌な奴だ、と他人は思っていただろう、と推測する。
だから、
その「心の柔らかさ」は見当もつかないが、
青春は傷つきやすく、もろいものだ、と過ぎ去った時を懐かしむ友人たちは口をそろえる。
生徒諸君、覚えておくといい。
年を取ると、厚かましくタフになるのだ。そして、世の中を達観し始める。
みな同じ道を歩く。だから、些細なことに傷つくのは今だけだ。
みんな、僕みたいに厚かましい中年になれるんだ。
心配するな!