上場か売却か
インターネットの世界は日に日に進化しています。
特に上場しているIT企業は本当に大変です。
日々変わる業界の中で、先見の目を持って
旬な事業を何処よりも早く取り組み、
かつ長期的な利益を上げなければならない訳ですから。。
ここで矛盾しているのが
「旬な事業」を
「長期的に」と言う事です。
イタチゴッコなネット業界で、
長期的に同じ事業で利益を上げる事など不可能です。
今のIT上場企業の株価が低迷している理由は非常に明確で、
当たり前の結果とも言えるかもしれません。
ITサービスは爆発的な盛り上がりに強く、
長期的な安定に弱い事業です。
そのIT企業が上場ネタとして
溢れかえっているわけですから大変です。
もちろん優秀な一部の上場企業は、上場する事で得た資金を元に
常に旬なサービスを次から次へと展開している企業もあります。
ただ毎度旬なサービスを独り占めする事は出来ません。
特にネットサービスは上位1、2位でシェア90%を取るような業界ですから
シェアを取れなければ投資対効果は散々な訳です。
さらに挙句の果てには業界のスタンダードを
とんでもない方向へ持っていってしまう。
ですからIT上場企業は他社へ投資する事で
そのリスクを回避します。
そして投資会社を上場させ、利益を得る。
ん~、この構造は一回考え直した方が良い。
と言うのも投資して上場させる、
つまりキャピタルゲインを追求するのはあって当然、正しいビジネスなのですが、
問題なのはその手前であり、継続利益を得られないITサービス企業を
上場させて良いのかと言う事です。
その発想を正すには二つです。
①上場せず売却する。
②上場がゴールになりがちなIT企業の本質を変える。
長期的な展開を目指すのであれば
上場してその後、一体どうしていくのか。
もし私がIT企業で上場するとしたら
きっと全く違うことをやるために資金を調達する、と
手前から言っておくでしょう。
もちろん本業で上場するなら、上場後は
本業を一層進化させるのが筋ですが、どうやらITサービスは違うのです。
爆発的な伸びが上場ネタであり、
本業は上場のNEXTにはならない業態なのです。
私見ですがこう考える私は、ネットをツールに、
揺るがないサービス(本業)を見つけ、やっていくつもりです。
ネットはあくまで当たり前に知っていなければならないだけで、
ネット事業だから安心という訳では無いのです。
重要な事は経営者の考えるビジネスのゴールを何処に持っていくか。
経営者が夢を語る(バーチャル)なら売却、
経営者が堅実(リアル)なら上場でしょうか。。