Total Time 1:01:44

 

Setlist

01 On the Run

02 Kingdom of Desire

03 I'll Be Over You

04 Africa

05 Jake to the Bone

06 Red House

07 Rosanna

08 I Want to Take You Higher

 

Tour Member

Steve Lukather:guitars, vocals

David Paich:keyboards, vocals

Jeff Porcaro:drums

Mike Porcaro:bass

Chris Trujillo:percussion

Jenny Douglas:backing vocals

Jackie McGhee:backing vocals

Fred White:backing vocals

 

リードヴォーカルのジャン・ミッシェル・バイロンが脱退し、ルークがメインヴォーカルを兼任して4人体制となっていたTOTOが、"Toto Summer Tour" として1991年の6月から10回ほど公演を行いました。そのうちの1つが、このモントルージャズフェスティバルの公演になります。2016年に動画がBlu-ray化、DVD化され、音源はCD化されています。

 

 

この公演は次作 "Kingdom Of Desire" の製作中に行ったツアーで、これまでキーボードやシンセサイザーが目立つプログレ的な音作りをしていたTOTOが、ベース、ドラム、ギターの生々しい音での曲作りに立ち返っていたころでした。

 

この公演もその様子が感じられる内容となっており、ジェフのドラムが目立つ音源になっています。初っ端からバシバシと決まる "On the Run" から始まり、ズシンズシンとゆっくりとヘビーなリズムを刻む "Kingdom of Desire" が続いていきます。まるでドラムを楽しむためのライヴのようです。しかし、結果としてこれがジェフの遺作となってしまいました。

 

ルークのヴォーカルは力強く、自信に満ち溢れています。 "Africa"でのデヴィッドのヴォーカルも安定しており、安心して聴くことができます。ヴォーカルが不安定だったTOTOが、リードヴォーカリストを外すことで安定するとは皮肉なものです。

 

この安定感はルークのレベルアップだけでなく、ジェニー・ダグラスも大きく貢献しています。"Africa" や "Rosanna"、"I Want to Take You Higher" などですごくいいヴォーカルを付けていてくれると思います。この後、何年もバンドとの関係が続くのも納得です。