内視鏡検査で肺の細胞を取るまえに、そういえばCTがあった。

CTでは右肺の一部が無気肺になっているとのこと。
その頃、妻は咳とそれに伴う血痰でとても辛そうだった。どうやら炎症に伴う腫れかサルコイドーシスのシコリか何かで肺胞の入り口が塞がってしまっているのでは、とのこと。

ともかく、内視鏡検査で肺の細胞を採取してみないことには、ということで、その病院に初めて行ってから一週間も待たずに、内視鏡検査のための検査入院となった。

妻は保健師(看護師免許も持っている)なので職業柄、もし肺がんであれば、一般的な話としてあまり予後が芳しくないことを知っているだけに、相当怖がっていた。また、まだ断乳出来ていない娘を残しての入院だったので、そういうところも辛かった思う。

まぁ、ともかく内視鏡検査にて肺の細胞を採取してもらい、検査してもらった。

その頃あまりにもバタバタしたから詳しい日付は覚えていない。一週間後くらいか、ともかくまずは内視鏡カメラでの診立てを伝えられた。かなり若い女の先生で、言葉をとても慎重に選んで話してくれたのを覚えている。

・まだ若く喫煙経験がないことから、この病院ではサルコイドーシスを疑っていたが、どうもサルコイドーシスではないこと。
・内視鏡検査ではあまり多くの細胞が取れなかったので確たることは言えないが、悪性リンパ腫の可能性が高く、可能性としては肺がんかも知れないこと。
・ともかく悪性リンパ腫にしろ肺がんにしろ、この病院では対応出来ない(感染症特化の病名だった)ので、紹介状を出すので改めて違う病院で大至急検査をする必要があること。

当時は、柏の近くに住んでいたため、柏にある国立がん研究センター宛に紹介状を出してもらった。


その頃の妻は血痰と涙でいつもティッシュを山盛りにしていた。

僕も自体の深刻さに気付いた。まだ悪性リンパ腫か肺がんか分からないが、どちらにせよ。
本当に代われることなら代わりたかった。

当時は僕と妻と娘の3人暮らしだったが、検査入院の前後から義母(妻にとっての母)や僕の母が、いつも妻といるようにしてくれて、とてもありがたかった。