すべてがFになる
90点。伝説の始まり。S&Mシリーズ第1作目。孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。(Amaz〇nより)「理系小説」と称されるだけあって、プログラムの知識が皆無な人にはさぞ読みにくかろう。ただ、これが理系小説と称される所以の全て、というわけではない。客観的かつ論理的な言い回し、会話の数々。むしろこれが理系小説と称される所以、と言えると思う。これに抵抗がない人には、この小説が心地よくさえ感じられるだろう。レッドマジックのバージョン5、6の存在が隠され、研究所でバ ージョン4が使われ続けていたことが発覚した時点で、騒動の黒幕が「真賀田博士」であろうことは容易に想像できた。しかし確かに死体が若干幼く見えていたことには引っ掛かっていたのだが、子供の存在やその他のトリックの一部すら見抜けなかったのは悔しい。せめて、<全てがFになる>の意味には気付きたかった。「BとDが孤独である」という話は聞いていたのに。。。トリックは大いに無理があるとは思うが、続きを読みたいと思うほどの面白さは十分ある。