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80点。「本気の怒り」は、伝わらないし、理解してあげられない。

ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。現場には、「怒」の血文字が残されていた。
犯人は行方をくらました。事件から1年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。
千葉――3か月前に突然家出をした愛子を連れて帰った父・洋平は、千葉の漁港で働く。
8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた。愛子は、2か月前から漁港で働きはじめた田代に出会った。
東京――大手通信会社に勤める優馬は、日中は仕事に忙殺され、夜はクラブで出会う男と一夜限りの関係を続けていた。
彼には末期がんを患う余命わずかな母がいた。ある日、優馬は新宿で直人に出会った。
沖縄――男と問題を起こした母と、夜逃げ同然で離島に移り住んできた高校生の泉。
ある日、無人島でバックパッカーの田中に遭遇した。殺人犯を追う警察は、新たな手配写真を公開した。
その顔は、出会った男に似ていた。
(2016映画「怒り」製作委員会より)

「人をどこまで信じてあげられますか?」が方々で語られる本作の1つ目のテーマ。
信じられなかったから、信じてしまったから、悲劇が生まれた――。
私的には、「信じる」と「無関心」は紙一重。信じるために疑うことも大事。これは[LIAR GAME]の影響。

理不尽やどうにもできない悲しみを前に、諦めることも出来ないとき、人は本当の意味で「怒る」。
その「怒り」は人に伝えることが出来ないし、その「怒り」を解ってあげることも出来ない。
これが本作の2つ目のテーマ。

そして、慟哭が響きこだまする――。