90点。刃の下に忍ばす心。

 

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の

編集者として社会人生活のスタートを切る。新たな抒情詩を奏でていく中で、巡りあわせの妙に

打たれ暫し呆然とする「私」。その様子に読み手は、従前の物語に織り込まれてきた糸の緊密さに

陶然とする自分自身を見る想いがするだろう。幕切れの寥亮たる余韻は次作への橋を懸けずには

いられない。

(Amaz○nより)

 

シリーズ第5作。最終章かな?

 

出版社の編集者として、社会人生活をスタートした主人公。
祖父宛に送られた忍ぶ想いを、世代を越えて解き明かしていく「私」。

 

実らなかった想いに触れたとき、「私」は素直に自身の恋心を受け入れる。